ミニ・レビュー
奄美大島在住のヴォーカリスト、中孝介のミニ・アルバム。全曲バラード・ナンバーだが、類まれなる表現力と独特のこぶし回しの歌唱力で全6曲を一気に聴かせてくれる。優しく朴訥とした声は天性のもので、聴き終わったら癒されること間違いなし。
ガイドコメント
中孝介の住む奄美大島の空気をベースにした作品。優しい歌声、心に平穏をもたらすメロディと歌詞、そして波の音が安らかに聴こえてくる1枚だ。リード曲は、インディーズ時代からの人気曲「家路」。
収録曲
01家路
シンガー・ソングライター、江崎とし子作詞作曲によるミディアム・バラード。ストリングスが映えるゆったりと壮大なメロディの上で歌われる、ファルセットを多様した独特のこぶし回しと説得力のある歌声が名曲へと押し上げている。日本郵政公社「手紙って、ドキドキする。」TV-CFソング。
02波の果てに
なくしてしまった恋を描いたミディアム・バラード。「戻りたいけれど戻れない」という切ない気持ちを感情たっぷりに歌い上げている。胸をしめつけるほどの思いが伝わるサビでのファルセットが、全身を刺激するようだ。
03手紙
Mr.Childrenのアルバム『深海』収録曲のカヴァー。去っていった恋を描いたアコースティック・バラードで、切なさと愛おしさが入り混じったかのようなヴォーカルが堪能できる。素朴ながらも愛着を感じずにはいられない名カヴァーだ。
04記憶-Last Forever- (feat.韓雪)
中国人女性シンガーの韓雪(ハンシュエ)とのデュエットによるバラード。中国語、英語、日本語が入り混じった歌詞で、ワールド・ワイドな雰囲気を醸し出している。中孝介も違和感なく中国語で歌を披露していて、相性もピッタリ。
05ホノホシの風
奄美大島のホノホシ海岸の波の音をバックに歌うアコースティック・バラード。基本的にはアコギ1本がベースになっていて、ハートウォームなメロディ・ラインの美しさと中孝介の素朴なヴォーカルが浮き彫りになっている。
06なつかしゃ
奄美大島の大浜海岸の波の音をバックに歌うアコースティック・バラード。作詞・作曲を担当した江崎とし子の生ピアノをバックにして、切々と歌い上げている。「懐かしい」という意味だけでなく、心の琴線に触れた時に使われる奄美の方言をタイトルに冠した、ソウルを感じさせてくれるナンバー。