ミニ・レビュー
全編を通してゴージャスな厚いサウンドのオンパレード。タイアップ曲の多さでも圧倒。倖田夾未の人気を裏付ける。(10)の「Till Morning Comes」では、m-floのVERVALがラップで参加して程よくスパイスを効かせている。
ガイドコメント
本格的R&Bシンガーとして日米両国で確かな手応えをつかんできた倖田來未が、いよいよ1stアルバムをリリース。米『ビルボード』で18位まで上った「TAKE BACK」を中心に構成。
収録曲
01atomic energy (instrumental)
02Trust Your Love
2001年5月にリリースされた2ndシングル。デビュー・シングル「TAKE BACK」に続く菊池一仁の作曲でポップで聴きやすいR&Bナンバーに仕上がっている。
03Go Together
ミディアム・テンポで歌われる、切ないラブ・ソング。激しく優しく温かい恋心を最愛の人に捧げて歌う、心に秘めた思いがぎっしり詰まったナンバーだ。等身大の女心を歌った、女性必聴の1曲。
04Your Song
しっとり優しく美しく、まるで澄み切った星空のように透明なバラード・ナンバー。アコースティック・ギターのアルペジオも美しく、恋心を胸に秘めて歌い上げる。美しいメロディと圧倒的なヴォーカル力、音楽の基本がここにある。
05feel me
シンセサイザーとリズム・マシーンで無機質な表現を狙った、ムーディなR&Bナンバー。単調に思えるサウンドが熱情をはらんだ歌声によって一気にスパークし、熱い思いが弾けるよう。歌手・倖田來未の本領が露わになった作品だ。
06COLOR OF SOUL
2001年10月にリリースされた3rdシングル。R&B色は少し薄れ、ダンス・ミュージックやディスコ色が強くなり、よりポップな面を強調したトラックに仕上がっている。
07Best Friend Of Mine
聖歌隊のようなファンキーかつ荘厳なコーラスを全面にフィーチャーした、ゴスペル・ナンバー。一生にひとり出会うかどうか、そんな大切な友人に向けた、てらいのない感謝の言葉を真正面から歌い上げた1曲。
08My Dream
バスドラと連動したシンセ・ヒットが、往年の90年代サウンドを彷彿とさせる、ファンキーかつノリノリのR&Bナンバー。過ぎ去った時間、過ぎ去った思いを振り返りながらも強く生きる、等身大の女性の姿を歌った1曲。
09So Into You
10Till Morning Comes (featuring VERBAL (m-flo))
m-floのVERBALのラップをフィーチャーした、ファンキーかつブラックなR&Bナンバー。艶やかな彼女のヴォーカルに絡み合う、男臭いVERBALのライムとの対比が実にクール。倖田來未ファン、m-floファン、どちらにもオススメ。
11come back
アコースティック・ピアノの美しい旋律に乗せた優しく可憐で美しいメロディを、肩の力を抜いた素直な歌声で歌い上げるバラード・ナンバー。離れていってしまった最愛の相手へと歌われる、正直な心の内が胸に迫る。
12TAKE BACK
2000年12月にリリースされたデビュー・シングル。今よりも初々しさが残る歌が印象的なR&Bトラック。全米ビルボードの「HOT DANCE MUSIC」で18位を獲得。
13Can't Lose
16ビートの爽快なオケと伸びやかな歌声、ズンズン響いてくるベース・ラインと効果的に配されるパーカッション。ブラック・ミュージック好きなら気に入ること請け合いの、疾走感たっぷりのR&Bナンバー。
14walk
アコースティック・ギターのアルペジオで奏でられるイントロが印象的な、バラード・ナンバー。どんな状況や逆境からも“また再び歩き始める”人たちに向けて歌われる応援ソング。