ミニ・レビュー
ブルーンスの感傷的で切実な作品をはじめ、旋律や対位法、言葉と音楽のかかわり具合など、“17世紀ドイツ”とひと括りではまとめられない音楽の豊かさを確認し、味わうアルバム。コーイは美声で、表現やメリスマなどの技巧もそつがない。器楽アンサンブルも素晴らしい。
収録曲
01カンタータ「誰でもわたしのもとへ来なさい」 (ヴェックマン)
02「聖なる楽師、俗なる楽師」〜ソナタ第1番 (ビーバー)
03詩編第9編による哀歌 (ラメント)「神よ、なぜわたしに怒りたもうか」 (J.C.バッハ)
04詩編第130編「深き淵より、我汝に呼ばわる」 (ブルーンス)
05皇帝フェルディナント3世の死を悼む哀歌 (ラメント) (シュメルツァー)
06彼らはイエスの御体を引き受け (ガイスト)
07詩編第6編「主よ、怒りたもうな」 (ブーンス)
演奏
ペーター・コーイ(BS) アンサンブル・ラルモニア・ソノーラ