ミニ・レビュー
1902〜04年に収録されたカルーソーの初録音。若手技師ガイズバーグが才腕を振るったセッションは初期のレコードとしては上々の出来栄えとなった。初演の翌月に作曲家の伴奏で吹き込んだ「アドリアーナ・ルクヴルール」など時代の息吹を伝える逸品揃いである。
ガイドコメント
“世紀の歌声”シリーズの第1段は20世紀初頭に活躍した伝説的テノール、カルーソー。1902年から04年にかけて、ビクター吹き込み以前に録音した貴重なファースト・レコーディングの音源を収めた貴重な一枚。
収録曲
01「リゴレット」〜あれかこれか (ヴェルディ)
02「マノン」〜目を閉じれば (夢の歌) (マスネ)
03「愛の妙薬」〜人知れぬ涙 (ドニゼッティ)
04「メフィストフェーレ」〜地の果てに近づいた (ボイト)
05「トスカ」〜星は光りぬ (プッチーニ)
06「イリス」〜窓を開けよ (セレナータ) (マスカーニ)
07「ゲルマニア」〜いとしき目を閉ざすな (フランケッティ)
08「ゲルマニア」〜学友よ、聞け! (フランケッティ)
09「メフィストフェーレ」〜野から牧場から (ボイト)
10「アイーダ」〜浄きアイーダ (ヴェルディ)
11「ジョコンダ」〜空と海 (ポンキエリ)
12「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜ローラよお前は花のように美しい (シチリアーナ) (マスカーニ)
13「フェードラ」〜愛さずにいられぬこの思い (ジョルダーノ)
14「パリアッチ」〜衣装をつけろ (レオンカヴァッロ)
15もはや君を愛さず (デンツァ)
16「アドリアーナ・ルクヴルール」〜ちがう、お前は女王よりもっと高貴だ (チレア)
17私の歌 (トスティ)
18貞節な月 (デンツァ)
19「真珠とり」〜耳に残るは君の歌声 (ビゼー)
20朝の歌 (レオンカヴァッロ)
演奏
エンリコ・カルーソー(T) (1)〜(12)(14)(15)(17)〜(19)サルヴァトーレ・コットーネ,(13)ウンベルト・ジョルダーノ,(16)フランチェスコ・チレア,(20)ルッジェーロ・レオンカヴァッロ(P)
録音
(1)〜(9)1902.4 (10)〜(15)1902.11 (16)〜(18)1902.12 (1