ミニ・レビュー
内藤は85年生まれの新鋭。ワザやスタイルで突き抜けて耳目驚かせるような演奏家ではない。むしろ作品のヘソをさらり捕まえ、衒いなく音楽に耳を引きこんで魅せる。幅広い選曲はその才の証。ニュートラルで柔軟な特質が、メトネルなど近代モノでキラリ輝く。
ガイドコメント
腎臓病という重度の病気と闘いながら「ピアノが弾きたい!」という強い信念で録音したデビュー・アルバム。録音では高貴で多彩な音色を持つ名器ベヒシュタインを使用。金野貴明がレコーディングからマスタリングまでを担当している。
収録曲
01ソナタ ロ短調L.33 (スカルラッティ)
02ソナタ ホ長調L.23 (スカルラッティ)
03ピアノ・ソナタ第10番ハ長調K.330 (モーツァルト)
04歌と踊り第6番 (モンポウ)
05即興曲第3番変イ長調op.34 (フォーレ)
06夜想曲第5番変ロ長調op.37 (フォーレ)
07ピアノ・ソナタ第4番嬰ヘ長調op.30 (スクリャービン)
08「忘れられた調べ」第2集〜春op.39-3 (メトネル)
09舟歌嬰へ短調op.60 (ショパン)