ミニ・レビュー
野平一郎の「邂逅〜rencontre」や武満徹の「夢見る雨」、リゲティからバッハなど、チェンバロを駆使した鈴木優人のパフォーマンス全開。BCJの鈴木雅明の息子でもある彼が、チェンバロの表現の可能性をバロック音楽に止めることなく、現代にも拡張しようとする意欲的なアルバムだ。
ガイドコメント
バッハ・コレギウム・ジャパンの主宰者にして日本を代表するバロック演奏家/研究者、鈴木雅明の子息・鈴木優人のデビュー・アルバム。バロックと現代の作品を並べ、柔軟で鋭い感受性をもって、的確に作品にアプローチしてゆく。
収録曲
01幻想曲とフーガ (未完)ハ短調BWV906 (J.S.バッハ)
02ハンガリー風パッサカリア (リゲティ)
03ファンタジア・クロマティカ (スウェーリンク)
04半音階的幻想曲とフーガ ニ短調BWV903 (J.S.バッハ)
05チェンバロのためのトッカータ集第2巻〜トッカータ第1番ト調 (フレスコバルディ)
06フランス組曲第4番BWV815 (J.S.バッハ)
07ハンガリアン・ロック (シャコンヌ) (リゲティ)
08トッカータ集第2巻〜トッカータ 1番 イ調 (フローベルガー)
09夢見る雨 (武満徹)
10トッカータ集第2巻〜トッカータ 2番 ニ調 (フローベルガー)
11「邂逅」チェンバロのための (鈴木優人・東京オペラシティ文化財団共同委託作品) (野平一郎)