ミニ・レビュー
一つの音を響かせ、その響きに体の奥底の生理を反応させて次の音を紡ぐ。そんなナマの身体に即した作法で自らの音の感性の拠って来たるものを、古代のコトバに事寄せて見極めようという一連の作品集。情念を込めるというよりは肉体と一体化して発せられるようなフルートや弦の響きがザワと生々しい。
収録曲
若林千春:
01玉響…momentariness4 (フルートとピアノのために)
02UTU…原響1 (独奏フルートのために)
03双…反響1 (フルートとピアノのために)
04ひもろぎ…Sanctuary1 (弦楽四重奏のために)
05UTU…原響2 (独奏チェロのために)
06UTU…原響3 (独奏ピアノのために)
07相聞 (独奏ピアノと管弦楽のために)
演奏
(1)(3)荒木かをり(FL) (1)(3)(6)若林千春(P) (2)木ノ脇道元(FL) (4)長原幸太,海和伸子(VN) 般若佳子(VA) 多井智紀(VC) (5)多井智紀(VC) (7)土田英介(P) 飯森範親指揮 東京交響楽団
録音
(1)(3)2007. (2)2003. (4)〜(6)2009. (7)97.