ミニ・レビュー
ラルク アン シエルのベーシストによる、3枚のシングルを経てのソロ・アルバムで、ポップスの範疇で可能な最大限の自己実現を見せる。自身でヴォーカルやギターも手掛けるが、楽曲の色合いによって様々なゲスト・プレイヤーを起用。そのセンスも興味深い。
ガイドコメント
限定シングルを矢継ぎ早にリリースしたTETSU69が放つ待望の1stアルバム。多彩なプロデューサー陣を迎えたカラフルなサウンドにヴォーカリストとしての魅力をプラスした会心作だ。
収録曲
01WHITE OUT
02wonderful world
TETSU69ことtetsuのソロ・デビュー曲。恋する喜びを軽やかに歌ったポップな曲調は、ラルク アン シエルでの彼が得意とする曲調を彷彿とさせる。彼のイイ意味での歌謡曲的な歌声は、シンガーとしての可能性を感じさせる。
03Pretender
04TIGHTROPE
同じラヴ・ソングでも、ポップな「wonderful world」とはまるで雰囲気の異なるハード・エッジなナンバー。楽曲が持つ“綱渡りの恋”のイメージを表現したスリリングなアレンジと、字あまり気味な歌詞が醸し出す性急さが秀逸。
05蜃気楼
Tシャツ付きで売られた10万枚限定シングルの表題曲。彼の弾くベースを中心に四方八方を無数の音が飛び交う重低音仕様のデジタル・ロック。サビに引用した「とおりゃんせ」の一節に、ソングライターとしての彼の個性が。
06SCARECROW
07empty tears
0815[1/2]フィフティーンハーフ
序盤部の静けさが、村石雅行(KENSO)の闘魂ドラミングの爆裂を合図に破られ、一気にサビへと雪崩れ込む。自らを鼓舞するような真っ正直な歌詞は、彼のファンなら感動級の純度の高さ。彼の弾くギター・ソロも切ない、スケールの大きい一曲。