ミニ・レビュー
イタリアの歴史的チェロ奏者ヤニグロ(2004年は没後15年にあたる)の全盛期の録音。彼の音楽には味わい深い豊かな歌とノーブルさが同居しており、その抜群の技術的高度さ・安定感とともに現在でも古びていない。ベルトラミのピアノも繊細に磨かれた音色を聴かせている。
ガイドコメント
ヤニグロはミラノ生まれで、後に旧ユーゴスラヴィアのザグレブ(現クロアチア)でザグレブ合奏団を組織したチェリスト兼指揮者。ヤニグロのチェロ演奏の録音は少なく、小品集とはいえ貴重なもの。
収録曲
01「ゴイェスカス」〜間奏曲 (グラナドス)
02シシリエンヌ (パラディス)
03無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番BWV1003〜アンダンテ (バッハ)
04ソナタ ニ短調第2巻の5〜アレグロ・スピリトーソ (スナイエ)
05夢のあとにop.7-1 (フォーレ)
06村の歌 (ポッパー)
07わが母の教え給いし歌op.55-4 (ドヴォルザーク)
08「恋は魔術師」〜火祭りの踊り (ファリャ)
09白鳥 (サン=サーンス)
10蝶々 (ポッパー)
11メロディ ヘ長調op.3-1 (ルビンシテイン)
12夜想曲 嬰ハ短調 遺作 (ショパン)
13グラナディーナ (ニン)
14エレジー ハ短調op.24 (フォーレ)
15ハバネラ形式の小品 (ラヴェル)
16熊蜂の飛行 (リムスキー=コルサコフ)
演奏
アントニオ・ヤニグロ(VC) アントニオ・ベルトラミ(P)