ミニ・レビュー
声楽を含む「指環」の抜粋盤だが、ここで聴くべきはやはり管弦楽パートにおける飯守の解釈だろう。「ジークフリート」終幕の二重唱を支える一つひとつのモチーフに宿る意味深い表情や、「ラインの旅」での確信に満ちた響きなどまさに円熟の味わいと言ってよい。
ガイドコメント
ワーグナー指揮者として確固たる地位を築き上げている飯守泰次郎の『ワーグナーの森へ』第2弾。今回は、「ニーベルングの指環」からの抜粋盤。選び抜かれた歌手たちとともに、日本で最高のワーグナーを聴かせる。
収録曲
ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指環」より
01「ラインの黄金」〜前奏-ラインの乙女たちと黄金強奪
02「ワルキューレ」〜ワルキューレの騎行
03「ジークフリート」〜愛の二重唱
04「神々の黄昏」〜夜明けとジークフリートのラインの旅
05「神々の黄昏」〜ジークフリートの葬送行進曲
06「神々の黄昏」〜ブリュンヒルデの自己犠牲と終曲