ライオネル・リッチー / カミング・ホーム

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ライオネル・リッチー / カミング・ホーム
CD
ミニ・レビュー
『ジャスト・フォー・ユー』(2004年)に続くアイランドでの3作目は、20年ぶりにトップ10入り。メロディアスな面は不変だが、スターゲイトを起用し、曲作りやプロデュースに不参加の(1)、ダラス・オースティンと共作した(9)などで意外性や新しさを見せる。
ガイドコメント
約2年半ぶり、通算8作目のオリジナル・アルバム。プロデューサーにジャーメイン・デュプリなど、R&Bの大御所を多数起用。シングル「アイ・コール・イット・ラヴ」をはじめ、ポップで耳なじみのいいナンバーが楽しめる。
収録曲
01I CALL IT LOVE
北欧の人気クリエイター、スターゲイトによるプロデュース作品。普遍的なメロディで、肩の力を抜いて口ずさめるような軽やかさが魅力。安定感のあるヴォーカルも馴染み、耳あたりのいい良質なポップスとなっている。
02SWEET VACATION
ずっしりと重量感を持って響くリズム隊のユニゾンが心地よいミディアム・ナンバー。ライオネルのナチュラルかつソウルフルな歌声も存分に楽しめる。ラファエル・サディークとジェイク&ザ・ファットマンによる制作曲。
03WHY
これまでのライオネルになかったような現代的なR&B。このサウンドを実現したのは、共同プロデュースにあたったショーン・ギャレットの影響によるところが大きい。シンセサイザーとアコギを基調に、透明感のある仕上がりだ。
04WHAT YOU ARE
切ないメロディのピアノ・ループが印象的なスロー・ナンバー。マイナー調でアダルトな雰囲気に満たされ、延々と最愛の恋人へのメッセージを歌う。おもいっきり“泣く”ギター・ソロがひとつの聴きどころだ。
05UP ALL NIGHT
全体的にアラビア風なトラックが暑さを演出するダンサブル・チューン。メロディアスなライオネルの楽曲に比べてビートが力強く、また違った魅力が与えられている。小気味いいクラップがほどよいアクセントとなっている。
06I'M COMING HOME
これぞライオネル・リッチーの真骨頂、といった趣の美しいミディアム・ナンバー。いかなる時にも帰る場所として、自分の原点として存在する故郷を描いた歌詞と温もりあふれるメロディが、ホッとした気持ちにさせてくれる。
07ALL AROUND THE WORLD
冒頭からハイテンションなサンバのリズムで圧倒される、ライオネルお得意の楽しげな曲。ループする豪快なホーンが、カラッとした炎天下を想起させる。突如転調し、クール・ダウンする一風変わった曲構成には、遊び心も垣間見られる。
08OUT OF MY HEAD
ダイアナ・ロスやレイ・チャールズなどの作品をプロデュース、演奏してきたチャッキー・ブッカーとライオネルの共同プロデュース曲。良い意味で突出した部分がなく、すんなりと耳に入ってくるスタンダードなバラードに仕上がっている。
09REASON TO BELIEVE
ダラス・オースティンがプロデュースした、ロック色の強い1曲。かき鳴らされるアコースティック・ギターの乾いた音色がいかにもアメリカンな雰囲気。分厚いコーラスが壮大で、スケールの大きさを感じさせる。
10STAND DOWN
イントロからカッティングが変則的なリズムを刻む、ボブ・マーリィを思わせるレゲエ調のナンバー。サビで重なるファンキーなホーンが、全体的にまったりとした印象の楽曲中で絶妙のスパイスとなっている。
11I LOVE YOU
重々しい雰囲気のドラマティックなバラード。ごくシンプルで、派手な盛り上がりなどはないメロディ・ラインだが、そのぶんヴォーカルにはていねいに感情が押し込められ、圧縮された濃厚さのようなものが感じられる。
12I APOLOGIZE
ヒップホップのエッセンスを多分に含んだミディアム・チューン。トラックは流麗で軽やか、コーラスも柔らかく、リラックスしたムードで展開していく。アコースティック・ギターによるソロは抜群のフックになっている。
13I'M MISSING HER
チャッキー・ブッカーとの共同プロデュースによるムーディな1曲。きらきらしたSE、アコースティック・ギター、クラップなどを使用したアレンジは、肩のこらない、現在進行形のR&Bを実践したような雰囲気だ。
(13)ボーナストラック
封入特典
  • 解説・歌詞・対訳
アーティスト
  • ライオネル・リッチー
    1949年6月20日、米アラバマ生まれのシンガー・ソングライター。大学時代に地元のバンド、コモドアーズにサックス奏者として加入し、72年にデビュー。次第にソングライターとして頭角を表わし、提供曲を含めてヒットを量産。82年のコモドアーズ離脱……
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