ミニ・レビュー
古楽器の奏法も視野に入れつつ、独自の視点で描いたモーツァルト。特に協奏交響は伴奏も立体的で精緻、二人の独奏も練りに練った独特の表情が印象的。ヴァイオリン協奏曲もヴェンゲーロフ自身のカデンツァを用いるなど、すべての点において意欲的。録音も優秀。
ガイドコメント
ヴェンゲーロフによる、モーツァルトのヴァイオリンとオーケストラのための作品をすべてレコーディングするというプロジェクトの第1弾。弾きぶりの録音で、ヴェンゲーロフの意図が隅々にまで行きわたった会心の演奏となっている。
収録曲
モーツァルト:
01ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲変ホ長調K364
02ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218 (カデンツァ:ヴェンゲーロフ)
03ヴァイオリン協奏曲第2番ニ長調K.211 (カデンツァ:ヴェンゲーロフ)
演奏
マキシム・ヴェンゲーロフ(VN,指揮) UBSヴェルビエ・フェスティバル室内管弦楽団 (1)ローレンス・パワー(VA)