ミニ・レビュー
キーロフの監督に就任し、意欲的にロシア歌劇を上演し始めたゲルギエフの情熱がほとばしり出る91年の録音。今や世界的スターとなったボロディナやガルーシンの溌剌とした歌唱を聴けるのも嬉しい。ロシア的重厚感と鮮烈な表現が均衡した迫真の演奏である。
ガイドコメント
補筆完成させたショスタコーヴィチ版を基礎に置きながらも、アバド版とは違ったアプローチでムソルグスキーの響きを重視した録音。ロシア的なスケールと迫力に富んでおり、名盤と呼ぶにふさわしい一枚だ。
演奏
ワレリー・ゲルギエフ指揮 サンクトペテルブルク・キーロフ歌劇場管弦楽団 サンクトペテルブルク・キーロフ歌劇場合唱団 エレーナ・プロキナ,エフゲニア・ツェロワリニク(S) オリガ・ボロディナ(MS) ウラジーミル・ガルーシン,アレクセイ・ステブリアンコ,コンスタンチン・プルージニコフ(T) ニコライ・ガシエフ,ワレリー・アレクセーエフ(BR) ブラト・ミンジルキエフ,ニコライ・オホトニコフ(BS)