ミニ・レビュー
マイスキーの新録音は旋律の美しさが際立つラフマニノフ・アルバム。手に汗を握るソナタのライヴ演奏を中心に据え、歌曲やピアノ小品の編曲によるメロディで前後を挟んだ珠玉のCDである。愛器モンターニャを慈しむように奏でる名手の妙技が冴える逸品。
ガイドコメント
マイスキーの歌曲作品のチェロ編曲版シリーズの1枚。本作で取り上げたのは敬愛するラフマニノフ。歌曲とピアノ曲、それにチェロのオリジナルと多彩な構成となっている。マイスキーの歌心が存分に味わえる一枚だ。
収録曲
ラフマニノフ:
01「幻想的小曲集」op.3〜エレジー (悲歌)op.3-1
02「幻想的小曲集」op.3〜メロディop.3-3
03「12の歌」op.21〜夕暮れop.21-3
04「10の前奏曲」op.23〜前奏曲op.23-10
05「12の歌」op.14〜あなたは皆に愛されるop.14-6
06「12の歌」op.21〜何という苦しさ (春の悲しみ)op.21-12
07チェロ・ソナタ ト短調op.19
08「2つの小品」op.2〜オリエンタル・ダンスop.2-2
09「6つの歌」op.4〜夜の静けさにop.4-3
10「15の歌」op.26〜夜は悲しいop.26-12
演奏
ミッシャ・マイスキー(VC) セルジオ・ティエンポ(P)
録音
(1)〜(6)(8)〜(10)2006.6 (7)2005.6