ミニ・レビュー
師バルレッタの遺志を継ぎ、タンゴでなくクラシックの楽器としてのバンドネオンの魅力を展開。原曲がオルガンの作品は、鞴式という楽器構造自体が似ていることもあり音楽的にも自然。声部の弾き分けも的確な上、複雑なボタン・システムゆえに奏者が負うハンデを感じさせない見事な仕上がりだ。
ガイドコメント
バンドネオン奏者、生水敬一朗のデビュー・アルバム。バンドネオンといえばタンゴだが、彼は日本で唯一のクラシック専門の奏者。本邦初となる、バンドネオンによるクラシックのソロ・アルバムの完成だ。
収録曲
018つの小前奏曲とフーガ〜前奏曲とフーガ ハ長調BWV553 (J.S.バッハ)
02管弦楽組曲第3番BWV1068〜エア (G線上のアリア) (J.S.バッハ)
03クラヴィア組曲第2集第4番ニ短調〜サラバンドHWV437 (ヘンデル)
04アリアと変奏「ラ・フレスコバルダ」 (フレスコバルディ)
05バレットという名のアリア (フレスコバルディ)
06ルナ1 (A.バルレッタ)
07ルナ2 (A.バルレッタ)
08バンドネオン独奏のための25の室内楽風タンゴ〜アドロゲの夜明け/グラツィア・プレナ/アドロゲの人/パリの人/ティグレの三角州にて/チェック・メイト (A.バルレッタ)
09シャコンヌ ヘ短調 (パッヘルベル)
10トッカータとフーガ ニ短調BWV565 (J.S.バッハ)