ミニ・レビュー
日本のカプースチン普及の第一人者による作品集。ジャズの要素を織り込んだ各曲は、語法上のパターンの単調さがやや透けて見えるようではあるが、どれも耳に馴染みやすくコンサート映えしそうなものばかり。中でもプーランクを彷彿させる「シンフォニエッタ」は興味深い。巻末の作品129は多重録音による。
ガイドコメント
クラシックとジャズを行き来した作品で、独自の地位を築いたカプースチンの珍しい室内楽作品集を収めた第1巻。川上昌裕はカプースチンの信頼も厚いピアニストなだけに、うってつけの人材だ。世界初録音を2曲含んでいる。
収録曲
カプースチン:
01シンフォニエッタop.49 (連弾)
02フルートとピアノのためのソナタop.125
03ヴァイオリンとピアノのためのソナタop.70
04二台のピアノのためのディジー・ガレスピーの「マンテカ」によるパラフレーズop.129
演奏
川上昌裕,(1)川上ゆかり(P) (2)大塚茜(FL) (3)竹中勇人(VN)