ミニ・レビュー
ル・サージュによるシューマンのピアノ曲&室内楽作品集の最終巻。作品番号1(「アベッグ変奏曲」)に始まり、遺作で幕を閉じる2枚組にはマイナーな作品も含むが、それらが有名曲の数々と比肩する書法的な面白さと独自の詩趣を持つことを、クールな視点に貫かれた佳演によって見事に実証する。
ガイドコメント
ル・サージュによるシューマン・プロジェクトの最終巻はピアノ作品集。シューマンの代名詞的な作品「子供の情景」や「アラベスク」「アベッグ変奏曲」など、絶妙な選曲のアルバムとなった。心に沁み入る演奏が印象的。
収録曲
シューマン:
[Disc 1]
01ABEGGの名による変奏曲 (アベッグ変奏曲)op.1
02トッカータop.7
03子供の情景op.15
04ベートーヴェンの主題による練習曲集WoO.31
05謝肉祭op.9〜四つの音による愉快な場面集
[Disc 2]
01三つのロマンツェop.28
02アラベスケ (アラベスク)op.18
03アルバムの綴りop.124
04花の曲op.19
05フゲッタ形式による七つのピアノ曲op.126
06主題と変奏 (「幽霊変奏曲」または「天使の主題による変奏曲」)WoO.24