ミニ・レビュー
2012年にWPCS-12555で発売されたCDの新装再発売。何度聴いてもワクワクしてしまうディスクだ。音楽面での同質性をグールド本人も認めていたとされるクレーメルが周到に準備、秀逸な企画に仕立て上げ、クレメラータ・バルティカの機能を十全に発揮させて作り上げたアルバムなのだ。
ガイドコメント
ギドン・クレーメルとクレメラータ・バルティカが、グレン・グールドの没後30年である2012年に発表したアルバム。ほかの誰にも真似できない道を切り拓いてきたクレーメルが、革新的な音の技法で心の師であるグールドへのオマージュを捧げている。
収録曲
01J.S.バッハに捧ぐ〜ヴァイオリンと“エコー”のための (V.シルヴェストロフ)
02ゴルトベルク変奏曲BWV988よりアリア〜ヴァイオリン、ヴィブラフォンと弦楽のための (ペレーツィス)
03平均律クラヴィア曲集より前奏曲とフーガ ニ短調BWV851〜弦楽のための (ラスカトフ)
043声のインベンション (シンフォニア)第9番へ短調BWV795〜ヴァイオリン、フルート、パーカッションと弦楽のための (A.ウスティン)
05チェンバロ協奏曲へ短調BWV1056より第2楽章〜ヴァイオリンと弦楽のための (ヴァイン)
06平均律クラヴィア曲集より前奏曲とフーガ イ短調BWV889〜フルート、オーボエ、チェンバロと弦楽のための (R.シャルクシュニーテ)
07バッハへの架け橋〜ヴァイオリン、フルート、オーボエ、ピアノ、ヴィブラフォンと弦楽のための (G.カンチェリ)
08パルティータ第6番ホ短調BWV830よりサラバンド〜ヴァイオリン・ソロと弦楽六重奏のための (L.デシャトニコフ)
09平均律クラヴィア曲集より前奏曲とフーガ嬰へ短調BWV883〜ヴァイオリン、チェンバロ、マリンバ、ヴィブラフォンと弦楽のための (V.ポレーヴァ)
10アフター・グールド-ゴルトベルク変奏曲 (No.30、19、4、18、22、26)/A.シェーンベルク-インテルメッツォ〜ヴァイオリンと弦楽のための (ティックマイエル)
11ゴルトベルク変奏曲BWV988よりアリア〜ヴァイオリン、クロテイル、オーディオテープと弦楽のための (キシーヌ)
演奏
ギドン・クレーメル(VN) クレメラータ・バルティカ