ミニ・レビュー
浜松市が取り組む“バンド維新”は、これまでも数多くの名作を世に送り出してきた。本作も意欲的な作品がぎっしり。西村朗、宮川彬良による2作が特に秀逸だが、“コンクール”に追いまくられがちな吹奏楽界で、これだけの本格的な作品を消化する余力があるだろうか。あって欲しいと望まずにいられない。★
ガイドコメント
吹奏楽の新たな可能性を打ち出してきた『バンド維新』シリーズの2017年版。西村朗、宮川彬良、北爪道夫、中橋愛生、松下耕、服部克久、真島俊夫、池辺晋一郎という8人の作曲家の作品を収録。航空自衛隊航空中央音楽隊による全曲初演、初録音である。
収録曲
01秘儀4「行進」 (西村朗)
02現代吹奏画報 (宮川彬良)
03虹のある風景 (北爪道夫)
04風のファンファーレ ウインド・アンサンブルとフレキシブル・バンドのための祝典音楽 (中橋愛生)
05Resurrection for Wind Orchestra (松下耕)
06希望の世界を目指して (服部克久)
07月山-白き山- (真島俊夫)
08石は主張する (吹奏楽のために) (池辺晋一郎)
演奏
航空自衛隊 航空中央音楽隊 (1)(4)(8)福本信太郎,(2)宮川彬良,(3)(5)佐藤義政,(6)(7)朽方聡(指揮) (3)本條秀慈郎(三味線) (8)外囿祥一郎(EUPH)