ミニ・レビュー
混乱期の14世紀、すでにルネサンスへの胎動が始まろうとしていた中世末期、マショーら14世紀末から15世紀初頭にかけて活躍した作曲家の、古代ローマの神話に依拠した世俗曲たちがまとめられている。パゾッティ率いるアンサンブルは、驚くほど活きいきとした演奏で楽しませてくれる。
収録曲
01オルフェウスとて、かくも甘美には奏でなかった (フランチェスコ・ランディー二・ダ・フィレンツェ)
02ナルシスは、もはや不幸ではなかった (パオロ・ダ・フィレンツェ)
03私は不死鳥だったが (ヤコポ・ダ・ボローニャ)
04三つの泉 (器楽) (作者不詳)
05新しい肉体に/雄鶏は哀しみに啼き/ネウマ (フィリップ・ド・ヴィトリ)
06ピュトン、驚くべき大蛇よ (ギョーム・ド・マショー)
07カリスト、野の乙女よ (ソラージュ)
08私はかくも激しく苦しめられ/福音書にかけて (アントニオ・ザカラ・ダ・テーラモ)
09賢女アリアドネの優れたわざにより (フィリッポット・ダ・カゼルタ)
10美しいニンフの歌を聴くギリシャ人のように (ピエロ師)
11愛人に追われたダフネのように (ニッコロ・ダ・ペルージャ)
12手を握って (器楽) (バルトリーノ・ダ・パドヴァ)
13愛人はもはやディアナに (ヤコポ・ダ・ボローニャ)
14かつて愛の網から自由だったこの魂も (マッテオ・ダ・ペルージャ)
15美しいニンフの歌を聴くギリシャ人のように (ヤコボ・ダ・ボローニャ)
演奏
ミケーレ・パゾッティ(中世リュート,指揮) アンサンブル・ラ・フォンテ・ムジカ