ミニ・レビュー
J.S.バッハが深く傾倒した古様式(スティル・アンティコ)との関連を再認識させる意義あるアルバムである。古様式の代表格であるパレストリーナ、その後のバッサーニやカルダーラを照射しながら、その総和として代表作「ロ短調ミサ」を捉えていく。演奏のクオリティも高く、バッハ音楽組成解明の一助となる興味深い一点だ。★
収録曲
01われは唯一の神を信ずBWV1081 (原曲-バッサーニ) (J.S.バッハ)
02われは唯一の神を信ず (バッサーニ)
03イスラエルは耐えたBWV1082 (カルダーラ/J.S.バッハ編)
04聖霊なる神よBWV671 (J.S.バッハ)
05「ミサ・シネ・ノミネ」〜キリエ (パレストリーナ)
06「ミサ・シネ・ノミネ」〜グロリア (パレストリーナ)
07深き苦しみの淵より、われ汝に呼ばわるBWV686 (J.S.バッハ)
08ミサ曲ロ短調BWV232〜ニカイア信条 (J.S.バッハ)
演奏
聖サルヴァトール・チャペル合唱団 トム・ウィルキンソン(指揮,(4)(7)OG) アルス・エロクエンティア フィッツウィリアム四重奏団