ミニ・レビュー
厳格でありながらファンタスティック、そして時にラディカル。こうしたフレスコバルディの作品は、出生国イタリアよりも、むしろドイツで研究されたようだ。ブクステフーデやバッハという人たちによって。イタリア各地の銘器によるフォクルールの知的かつ精密な演奏で楽しみたい。
収録曲
フレスコバルディ:
01「聖母のミサ」〜トッカータ/キリエ/聖書朗読に続くカンツォン
02独唱のためのモテット「ごらんください、主よ」
03「クレド」に続くリチェルカーレ
04リチェルカーレに先立つトッカータ
05リチェルカーレ (第5声部は鍵盤では奏でずコルネットで代奏)
06聖体奉挙のためのトッカータ
07ベルガマスカ (このベルガマスカは少なからず知的に響く)
08ラ・ジロルメータの調べによるカプリッチョ
09バッサ・フィアミンガによるカプリッチョ
10ドゥレッツェの技法を使ったカプリッチョ
11独唱のためのモテット「我らが神よ」
12ラ・モニカによる変奏曲
13足鍵盤を使った (ないしは使わずの)第5トッカータ
14ミ・レ・ファ・ミによる第4リチェルカーレ
15独唱のためのモテット「彼らは結ばれた」
16二つの主題旋律を使った第4ファンタジア
17第一旋法による第1カンツォン
18三つの主題旋律を使った第9ファンタジア
19第9トッカータ
演奏
ベルナール・フォクルール(OG) (3)(10)(15)アリス・フォクルール(S) (18)ランベール・コルソン(木管コルネット)