ミニ・レビュー
希少なアルバムである。ドイツの中世音楽、しかも女声によるグレゴリオ聖歌風の単旋律作品を収録(15曲)。12世紀を生きた修道女ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの宗教作品で、残響効果も優れなかなかに幻想的な音楽だ。中世ハープなどの楽器も導入し生彩な演奏に仕上がっている。★
収録曲
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:
01セクエンティア「おおイェルサレム、黄金の都」
02アンティフォナ「おお、あなたは神々しい光に照らされ」
03キリエ「主ヨ、憐レミ給ヘ」
04アンティフォナ「おお、なんと驚くべき神の予見」
05コンドゥクトゥス「報われるのは、後から来たる者」 (器楽合奏) (作曲者不詳)
06イムヌス「ウルスラの血から声が」
07アンティフォナ「おお、注目されたる者たちよ」
08アンティフォナ「今こそ歓呼して」
09コンドゥクトゥス「花は、山の只中で」 (作曲者不詳)
10アンティフォナ「おお祝福されたる嬰児」
11レスポンソリウム「めでたしマリアさま、命をもたらすかた」
12アンティフォナ「慈愛はあふれんばかりに」 (器楽合奏)
13コンドゥクトゥス「神よ、慈しみを垂れてください、人間に」 (作曲者不詳)
14美徳の規律「おお神よ、あなたは何者なのですか」
15詩編第8編「主よ、わたしたちの主よ」 (作曲者不詳)
演奏
バルボラ・カバートコヴァー(指揮,中世ハープ) ティブルティナ・アンサンブル ハナ・ブラジコヴァー(中世ハープ) マルギット・ユーベラッカー(ドゥルセ・メロス)