ミニ・レビュー
セルとクリーヴランド管は、1960年代から70年にかけて、史上稀なるスーパー・ヴィルトゥオーゾ・オケだった。だがこのコンビのすごい点は、決してその技術をひけらかさず、むしろ抑制的かつ知的に駆使し音楽表現に奉仕したこと。ここに聴く精緻さと表現の清新さは、その証明だ。
ガイドコメント
ハプスブルグ帝国末期にハンガリーのブダペストで生まれ育ったセルによる、東欧、ロシア音楽の精髄。三者三様の音楽語法をクリーヴランド管の高度な合奏能力をフルに活かしきった名演を一枚に収録している。
収録曲
01シンフォニエッタ (ヤナーチェク)
02組曲「ハーリ・ヤーノシュ」 (コダーイ)
03組曲「キージェ中尉」op.60 (プロコフィエフ)
演奏
ジョージ・セル指揮 クリーヴランド管弦楽団 (2)トニ・コヴェシュ=ジュタイナー(ツィンバロン) (3)デイヴィッド・ゾーダー(COR) デイヴィッド・パールマン(CB)