ミニ・レビュー
トツトツと奏でられる「ゴルドベルク変奏曲」のアリアが哀しい。広島の原爆で亡くなった少女“明子”が愛奏していたアップライト・ピアノである。この楽器でP.ゼルキンはバッハを選曲し演奏した。演奏を通してさまざまな想いがめぐる。清廉なゼルキンのバッハ演奏が心に沁みる。
収録曲
01コラール前奏曲「愛する御神に全てを委ね」BWV691 (J.S.バッハ)
02ゴルドベルク変奏曲BWV988〜アリア (J.S.バッハ)
032声のインベンション ハ長調BWV772 (J.S.バッハ)
042声のインベンション イ短調BWV784 (J.S.バッハ)
053声のシンフォニア ハ長調BWV787 (J.S.バッハ)
063声のシンフォニア変ホ長調BWV791 (J.S.バッハ)
073声のシンフォニア へ短調BWV795 (J.S.バッハ)
083声のシンフォニア ト短調BWV797 (J.S.バッハ)
093声のシンフォニア イ長調BWV798 (J.S.バッハ)
10アダージョ ロ短調K.540 (モーツァルト)
11ノクターン嬰ヘ長調op.15-2 (ショパン)