
ポップスとクラシックを融合させるアレンジャーとしての一面と、キーボーディストとしての広範な活躍で知られる藤原いくろうが、LUNA SEAのピアノ・アレンジを見事なオーケストレーションとともに創りあげた。数々のOSTで証明したアレンジの妙と自身のピアノ演奏の流麗さに聴き惚れる。

LUNA SEAの音楽が、フル・オーケストラの響きで“REBOOT”された。もともと彼らの音楽はどこか“闇”を抱えているように思われるのだが、その幻想的かつダークな世界観が、藤原の編曲により色とりどりの管弦楽の音色を与えられて、光に照らされたかのように新たな輝きを見せてくれる。

多くのアーティストへの楽曲提供に加え、自身がプロデュースするシンフォニック・コンサートなどでもその名を知られる藤原いくろうが“IKURO”名義でストリング・カルテットと競演。アルバム・タイトル“hiver(=冬)”が表わすように、“雪”のさまざまに変化する表情を鮮烈に映し出す。

朗らかで晴れやかでありながら、一抹の寂しさや一瞬よぎるようなかすかな痛みを感じさせる季節、それが秋ではないだろうか。アレンジや映画・ドラマへの楽曲提供など、幅広い音楽を手がける藤原いくろうが、ひとりのピアニスト&作曲家として自作を中心にそんな季節を音盤に刻みこんだ。

3年ぶりのピアノ・アルバムは、タイトルどおり、藤原いくろうの多彩な面を表現した。1、4、9曲目のバンド・スタイルの演奏、チャゲアスをカヴァーした「熱い想い」、ロシアの作曲家タリヴェルディエフの作品など、オリジナル作品も含めてバラエティ豊か。

モスクワ・インターナショナル・オーケストラを起用しての作編曲家、藤原いくろうの新録ベスト。「deep sea」は『冬のソナタ』で“借用”され話題に(後に解決)。「Promised land」は可憐に歌う森口博子をフィーチャー。ボーナス・トラックの「最初から今まで」はもちろん、『冬ソナ』の主題歌。意趣返し?

ピアノのインスト・アルバム。“町の風景を表現する”をコンセプトに制作された作品で、表現した町はアメリカ、アジア、南米、ロシア、日本と幅広い。楽曲により、オーケストラやチェロとのコラボレーション曲も。繊細さも雄大さも楽しめる。