
デビュー以降、CMや映画などで聴かれたその漂泊感たっぷりの歌声に心奪われたリスナーも多いだろう。約1年ぶりとなるこのサード・アルバムでは、間を活かしたストイックな音作りでさらに彼女の気だるい歌声と個性が際立っている。クロディーヌ・ロンジェとジュディ・シルの魅力を併せ持つ異才といえよう。

北海道出身のシンガー・ソングライターによる約1年ぶりのミニ・アルバム。NHKドラマ『胡桃の部屋』のエンディング・テーマである「町」ほか全7曲を収録。独特の世界観を持つ阿部のウィスパー・ヴォイスは一聴の価値あり。岡林信康のカヴァー「私たちの望むものは」はゾクッと圧巻の表現。★

2007年にデビューした稚内出身の女性シンガー・ソングライターの、5枚目になるシングル。囁くように歌う歌唱スタイルと穏やかなメロディも含め、癒し系ポップ・ミュージックとして人気が高いのも頷ける。日溜まりのように控え目で優しいサウンドとフォーキーでポップなアレンジも聴きもの。

“冬の夜に部屋でリラックスしている時に聴いてほしい”というコンセプトのミニ・アルバム。艶のあるウィスパー・ヴォイスで“愛を伝えたい”と歌う花王のアジエンスCM曲の「Birthday」、アップ・テンポのフォーク・ソングの「止まり木に愛を」、ピアノ・バラードの「声と涙」のオリジナル曲のほか、井上陽水と石川セリのカヴァーも収録。

CM曲「開け放つ窓」が印象的だった女性シンガーの4曲入りシングル。ふわふわしながらも芯の通った歌声を作曲&プロデュースの谷本新が堅実にサポート。トランペットやストリングスを配したシンプルかつ落ち着いたトーンでしっとり聴かせる。ちなみに“秋限定生産”だそう。

83年生まれ、北海道出身のシンガー・ソングライターのファースト・アルバム。半透明といった感じの、ややハスキーな声が独特で、不思議な癒しの効果を持っている。歌詞もサウンドも時代を越えた感覚があって、今後の展開に注目だ。

北海道出身の女性シンガー・ソングライターの3枚目のシングル。ハウスメイトのCMソングとして使用されているタイトル曲のピアノ・ヴァージョンを含む3トラックを収録。うつむき気味ながらも強い意志を感じさせる歌声は、聴く者を惹き付ける魅力がある。

北海道・稚内で83年に生まれたシンガー・ソングライターの、メジャー第2弾シングル。エレキも使った弾き語りのフォーク・ロックなのだが、アンダーグラウンドの妖しい香りを残しつつ、メジャー感との危ういバランスで表題のテーマをじっくりと聴かせる。

メジャー・デビュー曲「群青」は、ガット・ギターをフィーチャーした翳りあるアコースティック・ナンバー。コンテンポラリーな魅力を備えたメロディがするりと耳から入り込み、清廉な歌声と陰影に富んだ詞で心に開いた穴を密やかに掘削。女性の共感を呼びそうな才媛だ。

阿部芙蓉美は北海道出身のシンガー・ソングライター。新宿西口を拠点にライヴを繰り返し、通算2,000枚を売り切った自主制作CDから5曲を選んで完成したデビュー作には、その創りあげる音世界の奥深さと皮膚感覚のフォーク・ロック・サウンドが強く脈打つ。