1953年生まれ、愛知県名古屋市出身の能楽師。能楽笛方藤田流十一世家元。本名は藤田昭彦（ふじた・あきひこ）。祖父の十世藤田六郎兵衛重明の元で修行し、5歳で初舞台を踏む。同朋高校声楽科を経て名古屋音楽短大声楽科を首席で卒業。80年に藤田流宗家を継承し、82年に六郎兵衛を襲名。能楽師の傍ら、オペラやミュージカル、オーケストラに出演、コンピュータグラフィックスを採用した演出をするなど伝統の枠を超えた舞台で活躍。2011年の文化庁芸術祭大賞ほか受賞歴多数。2018年3月に脚本・演出を手掛けた狂言風オペラ『フィガロの結婚』公演直前に体調を崩して入院。闘病を続けていたが、2018年8月28日に肝臓がんのため死去。64歳没。