ミニ・レビュー
またまたカンティガです。今回はいわばお伊勢参り、民衆の聖地巡礼行を筋立てにしたアレコレが編集の軸。モテトゥスやコンドゥクスクといった「フォーマル」なものも含めて、宗教を巡る中世スペイン民衆の生理を包括的に捉えた、音も企画も面白い逸品。
収録曲
[Disc 1]ナバラとカスティーリャ
01カンティガ「聖母様によく仕える者は」 (カンティガ第103番)
02ラス・ウエルガスの写本〜モテトゥス「ベリアルは狡猾なるもの」
03同〜同「主は墓よりよみがえりたまいぬ」
04カンティガ「たいしたことではない」 (カンティガ第26番)
05ラス・ウエルガスの写本〜モテトゥス「輝かしき家系より生まれたる」
06同〜コンドゥクトゥス・モテトゥス「アルファに、牛に」
07同〜4つのプランクトゥス
08同〜セクエンツァ「心地よく良き言葉を」
09同〜トロープス「神の小羊/良き生活の規範」
10同〜モテトゥス「ファ・ファ・ミ・ファ」/「ウト・レ・ミ・ウト」
11カリストゥスの写本〜一族の父
[Disc 2]レオンとガリシア
01カンティガ「聖母マリアは喜んで」 (カンティガ第253番)
02カリストゥスの写本〜コンドゥクトゥス「毎年なされる祝典が」
03カンティガ「星が船乗りを導くように」 (カンティガ第49番)
04カリストゥスの写本〜コンドゥクトゥス「不滅なる栄光の王に」
05カンティガ「聖母マリアは責められない」 (カンティガ第159番)/「聖母マリアに焦がれて」 (同第175番)
06カリストゥスの写本〜コンドゥクトゥス「われら喜ばしき一団は」
07カンティガ「神のみ母」 (カンティガ184番)
08カリストゥスの写本〜コンドゥクトゥス「全キリスト教徒はともに喜ばんことを」
097つのカンティガス・デ・アミーゴ (コダス)
10カリストゥスの写本〜巡礼歌「一族の父」
演奏
フィリップ・ピケット指揮 ニュー・ロンドン・コンソート キャサリン・ボット(S)他