ミニ・レビュー
ヴァルガはスターンなどと同世代の、1921年生まれのハンガリーのヴァイオリニスト。音楽家としての姿勢と人となりは、懇切に紹介されたライナーからも窺える。なにより、今ではなかなか聴くことが難しくなっていたヴァルガの芸術がCD復刻されたことは嬉しい。内容は小品集、協奏曲、指揮したもので、香気にみちた豊潤な美音と端麗な演奏は、優しい色に包まれた美しい朝の光のよう。
収録曲
[Disc 1]
01オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1060a (バッハ)
02ヴァイオリン協奏曲ホ長調BWV1042 (同)
032つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043 (同)
[Disc 2]
01ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219「トルコ風」 (モーツァルト)
02交響曲第36番ハ長調K.425「リンツ」 (同)
[Disc 3]
01ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.35 (チャイコフスキー)
02同第1番ト短調op.26 (ブルッフ)
[Disc 4]
01そよ風op.30-5 (フバイ)
02夜想曲第20番嬰ハ短調 (ショパン〜ミルシュティン編)
03ブルレスク (フェラーラ)
04子守歌 (ストラヴィンスキー〜ドゥシュキン編)
05シチリア舞曲とリゴードン (フランクール〜クライスラー)
06ハンガリー牧歌op.32a〜アレグロ・ヴィヴァーチェ (ドホナーニ〜クライスラー編)
07エル・カンピエロ (プリンシペ)
08うなりゴマ (ゲスレル)
09序奏とタランテラop.43 (サラサーテ)
10アレトゥーサの泉op.30-1 (シマノフスキ)
11モーゼ幻想曲 (パガニーニ)
12スペイン舞曲 (ファリャ)
演奏
ティボル・ヴァルガ(vn,指揮) [1] [2] ティボール・ヴァルガ音楽祭管弦楽団 [3] J.M.オーバーソン指揮,音楽祭管弦楽団 [1] (3)ギルバート・ヴァルガ(vn) [1] (1)ゲルノート・シュマルフス(ob) [4] ジェラルド・ムーア,イシュトヴァン・ポングラツ,ミクロス・シュヴァルブ,フーベルト・グレンスラーデ(p)