ミニ・レビュー
今年76歳になるスターンは、未だにその壮健な現役活動により、“ヴァイオリン・キング”として君臨しているが、ここに聴く最盛期の演奏は彼の存在の偉大さをさらに開示するものだ。特にセルと共演した第1,3、5番は聴きものである。音質のツヤとハリ、何より旋律のヒューマンな温かみのある歌いまわしが切々と胸にしみる。オケの清澄な響きと造形に見合った至高の第5番がとりわけ美演。
収録曲
モーツァルト:
[Disc 1]
01ヴァイオリン協奏曲第1番変ロ長調K.207
02ヴァイオリン協奏曲第2番ニ長調K.211
03ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
[Disc 2]
01ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218
02ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219「トルコ風」
03アダージョ ホ長調K.261
04ロンド ハ長調K.373
[Disc 3]
012つのヴァイオリンのためのコンチェルトーネ ハ長調K.190
02ヴァイオリンとビオラのための協奏交響曲変ホ長調K.364
演奏
アイザック・スターン(VN) [1] (1) [2] (2)ジョージ・セル指揮 コロンビア交響楽団 [1] (2) [2] (1)(3)(4)アレクサンダー・シュナイダー指揮 イギリス室内管弦楽団 [1] (3)ジョージ・セル指揮 クリーヴランド管弦楽団のメンバー [3] ピンカス・ズーカーマン((1)VN,(2)VA) ダニエル・バレンボイム指揮 イギリス室内管弦楽団
録音
[1] (1)(3)61.1 [1] (2) [2] (1)(3)(4)76.2 [2] (2)63.4 [3