ミニ・レビュー
不思議な言葉世界を持っている。いや、不思議といっては失礼か。言葉の選び方が、極めて日常語風でありながら、それが連なると独特の色を帯びてくる。打ち込み系の無機質なサウンドが彼女の肉声をさらにナマなものにしていくようで、これまた不思議な感覚にとらわれる。
ガイドコメント
独創的なヴォーカル・スタイルと、個性あふれるイメージで注目を集める一青窈(ひととよう)、期待の1stアルバム。誰にも似ていない彼女の存在感を明確に打ち出した、一青窈だけの歌世界。
収録曲
01あこるでぃおん
02もらい泣き
03sunny side up
04イマドコ
05犬
06月天心
07ジャングルジム
08心変わり
09アリガ十々
10望春風
台湾の愛唱歌としてしられる民謡を武部聡志のアレンジでカヴァー。父親が台湾人の彼女らしいセレクトだ。18になったのに結婚相手が見つからないと想い嘆く少女の歌で、いつの日か出会った彼への想いを巡らせるだけという悲しさを、見守るような歌唱が出色。