ミニ・レビュー
aiko、5枚目のアルバム。前作の「おやすみなさい」に匹敵するキラー・チューン候補はピアノ・ロックな(8)、ビートルズ的な壮大な展開を見せる(9)やブラスをメインに据えた(11)。さりげない野心作。そして、そこはかとなく漂うアメリカン・ロックの香りがたまりません。★
ガイドコメント
5thアルバム。春の「喋々結び」、夏の「アンドロメダ」、秋の「えりあし」とリリースしてきたシングルの他全13曲で、aikoらしい彩やかなポップ・ナンバーが満載。こちらは初回限定盤のジャケット。
ガイドコメント
aikoのアルバム第5弾。2003年に発売されたヒット・シングル「蝶々結び」「アンドロメダ」「えりあし」を含む全13曲を収録。通常盤との同時発売で、初回限定盤はカラートレイ&ブックレットとなる。
収録曲
01熱
02彼の落書き
身体中を支配したあなたへの想い。それは私の全身をあなた色で落書きした状態みたい。悲哀な表情から始まった楽曲が、どんどん加速度を上げ、昂り恋する気持ちとして昇華していく。抑揚を持った表情も魅力的だ。
03アンドロメダ
心が悲しみに曇りすぎて、あなたの姿がはっきり見えない。本気で相手のことを想う女性だからこそ胸の中で感じた、終わりゆく恋への切ない憧憬。ストリングスを敷いたミッドな音の上で、切ない想いの歌が綴られていく。
04ふれていたい
お互いの過去の記憶も、これから描く未来も、一緒に埋めていきたい。恋を成就させた女の子の「叶った想いを大切に育んでいきたい」と願う気持ちを、優しく切々と歌いあげてゆく。ジンワリ胸に染み入る楽曲だ。
05夢のダンス
06蝶々結び
とてもウブな想いを描くことの多いaikoにしては珍しく、「あやすつもりでわたしを抱いて」と恋に対する積極的な姿勢を魅せている点が興味深い。楽曲全編を通し前向きな気分へ導いていくのも、この歌の魅力だ。
07ライン
08帽子と水着と水平線
セッション感覚で演奏が始まっていくところに、グッと耳が惹かれるナンバー。夏空のもと、晴れやかな気持ちで聴きたくなる楽曲だ。aikoの歌声も等身大な色を持ったまま、軽快なビートの上で伸びやかに歌い上げられていく。
09すべての夜
10えりあし
恋を表現するのに不器用だった、あの頃の私。だけど、あれから5年後の私は、あなたへもっと素敵な恋のスタイルで声をかけられそう。愛や恋を大きな視点で受け止め始めた女の子の気持ちが、しっとりと綴られていく。
11白い服黒い服
12風招き
13天の川
首をすくめ恥じらえば、それは好きの印……恋してる女の子の「好き」を伝えるしぐさを、キュートでロマンティックに描写。女の子の気持ちの中へ潜むさりげない愛しき想いを、aikoはリリカルな表情で表現。