ミニ・レビュー
女性3ピース・バンドの5枚目のシングルは両A面作。「とび魚〜」は、面白い語感と明るいリズムが心地よいポップなロックンロール・ナンバー。「世界が〜」は、壊れてゆく心と世界の終わりを鋭く捉えた言葉が、重く深いビートとともにハートに沁みてくる。★
ガイドコメント
ガールズ・バンド、チャットモンチーの5thシングルは、彼女たちの柔軟性が感じられる初の両A面。「とび魚のバタフライ」は、語呂のよい歌詞と迫力満点のサビが印象的なサマー・ソング。「世界が終わる夜に」は、へヴィなサウンドが響きわたる。
収録曲
01とび魚のバタフライ
一度聴いたら耳から離れない個性的なヴォーカルが、気持ちのよい語感とタテノリ系ビートにのって炸裂。ベンチャーズ風のギター・フレーズやハンドクラップを交えたダイナミックなサビが楽しい、会心のサマー・チューンだ。
02世界が終わる夜に
映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』主題歌。原作を読んで書き下ろしたという楽曲で、世界の本質まで鋭くえぐるスケール感のある詞と3ピースとは思えないヘヴィ&ディープなサウンドが、心を揺さぶってくれる。
03風
70年代ブリティッシュ・フォークを思わせる、不思議な質感のアコースティック・ナンバー。女の子のなにげない朝の情景を淡々と描きながら、ゆっくりとサイケデリックに飛んでいく感覚は、芸術的な映画を見ているようだ。