ミニ・レビュー
ピアノとストリングスをバックに静かに語りかけるよう始まり、2コーラス目からフォー・リズムが重なってくる情念のこもったラブ・バラード。9枚目のシングルである本作は、本人の作詞で、愛することの迷いと不安に入り乱れた心のうちと、それを乗り越える決意を素直に描いている。
ガイドコメント
一青窈の通算9枚目となるシングル。プロデューサーに武部聡志、作曲に川江美奈子を迎え、極上のミディアム・ナンバーに仕上げている。心にダイレクトに響く彼女の詞とヴォーカルも健在だ。
収録曲
01つないで手
ピアノとストリングスをバックした、独特の抑揚を持つヴォーカルが、どこか切なさを漂わせているスロー・バラード。本人が作詞を手掛け、不安や戸惑いを感じながらも2人の愛の力の強さを信じていると歌う。
02ドミノ
ペダル・スティールをフィーチャーした、カントリー風ポップ・チューン。軽やかな風が吹き抜けるような曲調のなか、14年も続いてきた君と僕の愛の軌跡をたどりながら、“これからも2人並んで歩いていこう”と歌っている。
03ささやき並木
独特のイントネーションを交えたヴォーカルで、じっくりと語りかけるように歌うスロー・バラード。雪の降る16歳の誕生日前夜に握った母の、母の年頃に追いつきそうな日の夜に握った愛する人の、柔らかな肩の温かさを歌った思い出ソング。