ミニ・レビュー
26枚目のシングルは、心の喪失感を歌ったバラード。自棄のようでそうでない、“なるようになる”と信じ続ける気持ちが垣間見えて切ない。「彼方まで光を」は、エレキ・ギターの力強いサウンドと希望を感じる詩が、救いの手を差し伸べてくれる温かいナンバー。「Argentina」は、クールな疾走感が格好いい。
ガイドコメント
26作目となるシングルは、中村由利の伸びやかかつ憂いをはらんだヴォーカルが印象的なミディアム・ナンバー。独特の言い回しが光る詞とアコースティック感を活かしたサウンドも秀逸だ。アニメ『名探偵コナン』エンディング曲。
収録曲
01世界はまわると言うけれど
地球が自転をし続けるように、人間が一定のテンションを保って生き続けることは難しい。そんな心の喪失感を退廃的なムードで歌っているが、そんな時はぼんやり客観的になってみるのもいい、とヒントも与えてくれている。
02彼方まで光を
優しさは時が経てば経つほど胸に響くという哲学的なリリックが、希望の光を届ける温かいナンバー。エレキ・ギターの力強いサウンドが身を奮い立たせ、新たな一歩への勇気をくれる。沈む心に救いの手が差し出されたようだ。
03Argentina
アゲハ蝶がその場から無言で颯爽と飛び去るように、自分もあなたを振り返らずに消え去るわ、と別れを歌うクールなナンバー。起伏ある難解なメロディをサラリと歌う個性的なヴォーカルが、疾走感に拍車をかけていてカッコイイ。
04世界はまわると言うけれど (instrumental)