ミニ・レビュー
男女4人組のセカンド・フル・アルバムは、オープニングからラスト・ナンバーまでストーリー性を意識した構成。この中でメンバーは、軽快なロック・サウンドをバックに、生きることや燃えること、愛することや虚しさなどを等身大の視点で歌い上げている。
ガイドコメント
「抱きしめたい」「ドラマチック」「真夏の条件」「愛してる」などのヒット・シングル曲を含む、メジャー2ndアルバム。みずみずしさと情熱が詰め込まれた彼ららしいロック・アルバムだ。
収録曲
0117才
17歳当時の恋の思い出を歌ったポップ・チューン。軽快なギター・サウンドをバックにハンドクラップを交えながら、“17歳は檸檬が弾けるような日々、生きている気がした”気持ちと表現する青春賛歌。
02ドラマチック
ポップなサウンドに軽くソウル・テイストを取り入れ、ひと夏の恋を描いた青春ソング。70年代ポップスを思わせる親しみやすいメロディと弾むヴォーカルが魅力の、TBS系アニメ『おおきく振りかぶって』の主題歌。
03抱きしめたい
キャッチーなメロディと切れ味のあるサウンドに、恋しい人への熱い想いを乗せて歌ったポップ・チューン。疾走するギターの音色と艶やかさのあるヴォーカルが魅力だ。女性コーラスが重なり合う後半が特にカッコいい。
04ヘヴンズドアー・ガールズ
躍動感あふれるビートで気持ちよく疾走するロック・チューン。いつも失敗して凹んだり泣いたり、孤独で意固地になっている君たちに、神様への扉は君のために少しだけ開いているのだからと呼びかけている。
05愛してる
06SEVENTEEN ROMANCE
トリッキーというかやや変則的なビートから始まる17歳の失恋ソング。自分の思いが伝えられなかったことを“心殺してしまった事件”と呼び、ロマンスは思い出に変わり果ててしまったと嘆く。まさに、“嗚呼、青春”といった曲だ。
07FUTATSU NO SEKAI
ブルージィな雰囲気を漂わせたロック・ナンバー。意識過剰で思うように進まない好きな人との関係を嘆き、どうしたらもっとスムーズに話せるか思い悩む状況を、ちょっと舌足らず風なヴォーカルで披露している。
08真夏の条件
パワフルなギター・サウンドと疾走感あふれるリズム隊が、ドラマティックに炸裂するロック・ナンバー。一目で恋に落ちた男の子がひと夏の経験を求めて突進していく。ところが、彼女のガードが固い……という恋の物語だ。
09青い春.虚無
不安や焦燥感、虚しさや現実からの逃避など、青春時代特有の心情をギター・ソロで見事に表現したハード・ロック・ナンバー。叫ぶけれど返事はない、そんなからっぽの季節だけど“それが青い春だ”と歌う。
10WINK SNIPER
大人の向けのアニメの主題歌を思わせるような色っぽさのあるポップ・チューン。ヴォーカルは全編男女のコーラスで、コミカルなバック・コーラスやSEを交えながら、ダジャレっぽい歌詞で楽しく遊んでいる。
11協奏曲
シンプルなビートに乗せて淡々と語りかけるラヴ・ソング。“君が最初の人、そして最後の人さ”と歌いながら、徐々に激しくなっていくサウンドの流れが、二人のしあわせの高揚感を表わしているようだ。
12気付いてほしい
オーソドックスなレゲエ・サウンドからロック、ギター・ヒーロー風ハード・ロックと、サウンドを変化させていくユニークな曲。テーマは孤独な自分からの脱却で、みんなに気付いてほしい、認めてほしいと願う。