ミニ・レビュー
4枚目のアルバムは、メンバーが初めてロックに接した頃、だいたい14歳ぐらいに戻った気持ちでレコーディングしたという。その新鮮な衝動が、三人を突き動かし爆発炎上。あくまでも人間臭くまっすぐ突っ走る。踊れ叫べ狂え、この勢いは誰にも止められない。
ガイドコメント
前作『僕と君の全てをロックンロールと呼べ』からおよそ1年9ヵ月ぶりとなるオリジナル・アルバム。ヒット・シングル曲「光のロック」をはじめ、汗と涙の詰まった青春ロックが心を揺さぶる。
収録曲
01光のロック
美しいメロディがバンド・サウンドに乗って一気に駆け抜ける。生命感に満ちあふれ、こんなに身体の芯から熱くさせる音楽もそうないだろう。偽りのない音と言葉、初期衝動そのままに想いをたぎらせるロック・チューンだ。
02揺れるラブマンのテーマ
爆音ギターとバシャバシャと鳴るドラムが気持ちよくドライヴし、ときに力まかせに疾走するロックンロール・ナンバー。ヴォーカルはソウルフルなシャウトを交えながら、恋に揺れ動く心の内をさらけ出している。
03愛することのすべて
焦燥感が思わずうめき声として出てしまったようなヴォーカルから始まる、アップ・テンポのラヴ・ソング。好きな人を思っただけで心が震えて固まってしまう……“誰か愛することを教えて!”と叫ぶ悲痛な思いが聴こえてくる。
04少年エレクトリック
ヘヴィなリズム隊がうなりをあげて疾走し、豪快なギター・ソロが炸裂するハードロック・ナンバー。気合の入ったヴォーカルと詞は、ロックの初期衝動にうち震えながらも感動と希望と革命を夢見ているかのようだ。
05very special!! (アルバムバージョン)
チョッパー風にこまかく刻むリズムをバックに、巻き舌のヴォーカルで気持ちよく歌いあげたR&Bナンバー。シャウトにバック・コーラスが絶妙の感覚で重なり、愛の世界にグイグイと引きずり込んでくれる。
06オルフェvsグッバイハイスクール
シンプルな8ビートで気持ちよく突っ走る、オールディーズ風テイストを取り入れたロックンロール・ナンバー。思春期の頃の淡い恋をテーマに、“心の中は映画の主役のように”と夢と想像力を膨らませている。
07グッドモーニング センチメンタルウーマン
クリーン・トーンのギターとソフトなコーラスのアンサンブルから始まる、オシャレなR&Bスタイルのナンバー。素朴なセリフを交えながら、朝を迎えて新しい自分に生まれ変わることを願う思いを歌っている。
08ひかりひとしずく
ライヴでは会場全体が大暴れになること必至な縦ノリ系青春パンク・ナンバー。心を解き放すような気持ちのいいコーラスを交えながら、“君が光りなのさ”とあの娘への一途な思いを声高らかに歌い上げている。
0921世紀少年少女
シンプルな8ビートに乗り、踊って叫んで狂えるロック・ナンバー。悲しみのない世界に行くために“僕は君を探し出したい。そして二人で何かをしでかそう……”と、21世紀の少年少女たちに激しく呼びかけている。
10春なんです
彼らには珍しく全編ワウ・ギターの音色を巧みに使った、ほのぼのとしたレゲエ風チューン。ヴォーカルは伸びやかで、“願いがかなう教会で僕らはベルを鳴らすの”と、恋する相手との春の到来を声高らかに歌い上げている。
11青春のベル鳴りっぱなし
どこまでもまっすぐに疾走するハイ・テンションのロックンロール・ナンバー。テーマは青春の自分探しの旅。“夢を見て旅に出れば、いま奇跡が起こり合図のベルが鳴る。それにすべてをかけよう……”と叫んでいる。
12新しい朝
朴とつとしたセリフから始まる、スローなロック・バラード。苦しみや悲しみも時が来れば忘れるということを教えてくれた君。その君と新しい朝を迎えたいと歌う。感情の高まりとともにその熱い心が伝わってくる感動作。
13I Love You (アルバムバージョン)
カントリー・テイストを取り入れた軽快なロック・サウンドで、何のてらいもなくストレートに君を愛していると歌い続けるラヴ・ソング。“深く愛させておくれ”“愛しい人、僕を溶かしておくれ”と率直に愛を告白している。