ミニ・レビュー
収録内容はアルバムの副題どおりだが、同時にオトテールやI.H.ロッテンブルフらのレプリカ・トラヴェルソの個性を味わうアルバム。ボワモルティエらの典雅な世界はもちろん、デゲー氏やシェドヴィルの“組曲”ではミュゼットやヴィエラルー(ハーディガーディ)も用いられ、ドローンや効果音的な響が楽しい。★
ガイドコメント
フランス・バロック末期のソナタ集。フラウト・トラヴェルソ(フルートの原型)が中心のアンサンブルに、ミュゼットとヴィエラルーという、バグパイプとハーディガーディをそれぞれ宮廷向けに改良した楽器を参加させた独特の音世界が楽しめる。
収録曲
01フルートと通奏低音のための第5組曲ホ短調 (フィリドール)
02「忠実な羊飼い」〜ミュゼットと通奏低音のための第6ソナタ ト短調 (伝ヴィヴァルディ) (シェドヴィル)
03「横吹フルート等の楽器のための第2曲集」〜フルートと通奏低音のための第2組曲ハ短調 (オトテール)
04フルートと通奏低音のためのラ・ミュゼット (ルベル/オトテール編)
05「横吹フルート、ヴァイオリン、およびその他の楽器のための第34曲集」〜3本のフルートと通奏低音のための第6ソナタ イ短調 (ボワモルティエ)
06フルートと通奏低音による「恋する夜啼鶯」 (F.クープラン)
07ミュゼットとヴィエラルーの二重奏による組曲 (シェドヴィル編)
08ミュゼット、ヴィエラルー、通奏低音のためのトリオ・ソナタ第1番ハ長調 (デゲー氏 (詳細不詳))
演奏
フランソワ・ラザレヴィチ(ミュゼット,FL) レ・ミュジシャン・ド・サン・ジュリアン