ミニ・レビュー
まるでスライ・ストーン、カーティス・メイフィールドのような、70年代のソウルのギラギラ感とモコモコとしたファンクネスを足した「能動的三分間」。スリリングなニューウェイヴ調から転じてラテン・ジャズへ変わる実験的で刺激的な「我慢」。斬新でありながら気持ちいい6枚目のシングル。“能動的”とはまさにこういうこと。★
ガイドコメント
「キラーチューン」以来約2年ぶりとなる6thシングル。椎名林檎初のCM出演で話題のグリコ「ウォータリング キスミントガム」TVCMに起用のタイトル・チューンと伊澤一葉(Key)作曲によるアヴァンギャルドな仕上がりの「我慢」を収録。
収録曲
01能動的三分間
江崎グリコ「ウォータリングキスミント」CMソングの6thシングル。椎名林檎らしさが光る深読みしたくなる歌詞を、ノリノリのファンク・ビートにのせて艶やかに歌う。サビ部分の浮雲のコーラスも秀逸だが、“三分間”ピッタリで曲が終わるのにはビックリ。
02我慢
ソリッドなギターで始まるオルタナ・ロック・チューン。関西弁が効果的に使われた歌詞には、自分の中にある理性と怒りのせめぎ合いが描かれている。ラテン風に転調するパートでの“どないなっとんねん”は現代人の心の叫びを代弁しているかのようだ。