ガイドコメント
2008年1月発表のベスト・アルバム『SET LIST〜グレイテストソングス2006-2007』に、シングル曲「ロマンス、イラネ」「桜の花びらたち2008」と新曲2曲を追加収録した完全盤。彼女たちのこれまでと今を凝縮した、ファン必携作。
収録曲
01会いたかった
2枚のインディ盤を経てのメジャー1stシングル。女子中高生らしい元気ハツラツな歌唱による“会いたかった〜Yes!”のフックが耳に残るアッパー・チューンだ。年末恒例のNHK『紅白歌合戦』でも披露され、AKB48の知名度を高めた代表曲となった。
02BINGO!
待ちに待った“ピンと来た”人との運命の出会いを“ビンゴ!”と表現。駆け出して行きたいほどの気持ちを軽快なサウンドがさらに押していく、爽やかさ満点のナンバーだ。“ビンゴ! ビンゴ!”“ヒット! ヒット!”のリフレインが愛らしいメジャー4thシングル。
03夕陽を見ているか? (Original Mix)
つまずき悩む時も美しい夕陽を見て夜にリセットした後、希望に満ちた明日を迎えようと歌うメッセージ・ソング。帰り道の光景を想起させる温かい音色やメロディに心癒される。スクラッチなどの遊びも加えた、メジャー6thシングル。
04僕の太陽
使い慣れた表現だとしても、憧れの存在へ送る“君は僕の太陽”のフレーズは時代を超える。彼女らのピュアな歌唱により、そのパワーは無限大に。“ララララ”のコーラスが清々しく響く、テレビ東京系アニメ『デルトラクエスト』オープニング・テーマ。
05未来の果実
若さは無限大の可能性を持った種……自身の成長を植物や果実の成熟にたとえたKBC(九州朝日放送)「水と緑のキャンペーン」テーマ・ソング。ダンスクラシックス風のアレンジをアクセントにした、ハッピーな青春ポップ・チューンとなっている。
06Dear my teacher
インディ1stシングル「桜の花びらたち」カップリングのチームAによるダンサブルなナンバー。おニャン子クラブ「およしになってねTEACHER」平成版ともいえる秋元康得意のストーリーで、教科書じゃ教えない“特別授業”を期待する少女の心理を描く。
07スカート、ひらり (Album Mix)
インディ2ndシングル。大島、前田、板野らジャケットに写る選抜7名“スカひらセブン”のソロ・パートを挟み込んだ、昭和アイドル歌謡まっしぐらな曲だ。思春期の女子の恋に走るときめきを“スカート、ひらり ひるがえし”と表現した、秋元康の詞的センスが光る。
08制服が邪魔をする
スリリングな恋愛へ足踏みするもどかしさを“制服が邪魔”と表現したダンサブルなナンバー。“AH〜”という吐息めいた声を巧みに入れて、大人を知りたい少女が女性上位の誘惑をする。“たかが女子高生”のフレーズがドキっとさせるメジャー2ndシングル。
09Virgin love (Album Mix)
大人びた見栄を張る女子の本音を綴った80年代風ポップス。チェッカーズ「ジュリアに傷心」を思わせるロックンロール歌謡で、旬が終わる前に“未経験”を卒業したいとはやる気持ちをあどけなさが残る歌唱で披露。メジャー2ndシングル「制服が邪魔をする」カップリング曲。
10軽蔑していた愛情
学校での“いじめ”に問題提起したメジャー3rdシングル。不穏や悲哀を感じるムードと不安げな歌唱が特色のミッドだ。飛び降り自殺を“鳥になりたかった少女”と表現するなど、ハツラツとした曲調が多い彼女らのなかでは異質の楽曲だ。
11誕生日の夜
オペラ気取りで「ハッピーバースデイ」を歌ったり、ケーキのろうそくを吹き消す瞬間にキスしたり……レストランでの彼からのサプライズにうれし恥ずかしな気持ちを綴る。チームAの3rdステージ劇場公演「誰かのために」で披露された、メンバーの生誕祭時使用曲。
12転がる石になれ
チームKの2ndステージ劇場公演「青春ガールズ」で披露されたアッパー・ロック。立ち止まるな、あきらめるなと激励する歌で、秋元康がメンバーへの期待を込めたような“We're the team K”のフレーズには強い気持ちが感じられる。
13桜の花びらたち
NTTドコモ「テレビ電話」CMソングに起用のインディ1stシングル。学校のチャイムをアクセントにしながら、チームA全員が卒業という新たな旅立ちについて歌う。青春ソングならではの淡い期待と切なさにあふれる、若々しく春らしい曲だ。
14ロマンス、イラネ (Original Mix)
心拍数を高めるようなドラマティックな旋律で展開するアッパー・チューン。恋に恋した自身へ、一人の寂しさを埋めるだけの恋はダメと必死に言い聞かせる。自分の目を覚ますようにつぶやく“イラネ!”の連呼が印象的なメジャー7thシングル。
15桜の花びらたち2008 (Original Mix)
インディ時代のデビュー・シングルのセルフ・カヴァーで、デフスターレコーズからのリリースとしては最後となったメジャー8thシングル。大人の階段を一段昇る、卒業の季節の別れと出会いを、原曲よりスケールを増した歌唱で披露している。
16Seventeen
卒業アルバムの右端に写る初恋の人の思い出を懐かしく語る、甘酸っぱい青春ソング。大人になってから高校時代の淡い恋を振り返る歌だが、リアルな若い世代=AKB48に見合う軽快なアップに仕上げることで、いっそう爽やかさが強調されている。
17あなたがいてくれたから
諦めずに歩き続けられたのは、あなたの応援があったから……メンバーそれぞれの支えをホームタウンと称したハートウォームなミッド・スロー。過去に録音した未発表曲で、2010年4月現在での卒業生も参加。AKB選抜選挙エンディングで使用され話題に。