ミニ・レビュー
約5年ぶりのシングルは、メンバー出演CM曲から、映画主題歌、原由子がヴォーカルをとるカップリングと全4曲収録。聴くものを限定しない普遍のポップなメロディ、さり気なくも主張するメッセージ、いつの時代も変わらぬ情緒深いバンドの姿勢をしっかりと表現した“復活”に ふさわしい作品。
ガイドコメント
2008年8月のスタジアム・ライヴ以降、無期限活動休止していたサザンオールスターズの約5年ぶり、2013年8月7日リリースのシングル。「ピースとハイライト」はフォルクスワーゲン「New Golf」CMソングとなっている。
収録曲
01ピースとハイライト
朝焼けのように次第に活気を帯びるイントロが印象的。ブランクを感じさせない胸が高鳴るメロディは健在だ。カラッとした爽快さが広がる夏らしい曲だが、サラッと政治的話題を絡めた歌に仕上げている。全員が出演するフォルクスワーゲン「New Golf」CMソング。
02蛍
岡田准一ら出演の映画『永遠の0』主題歌。オーケストラをバックに命と平和について綴った情緒豊かなミディアム・バラードで、桑田らしいヴィブラートを効かせたヴォーカルは青々とした空や海へ映えるように悠久の美しさを誇る。平和への希求が詰まった一曲だ。
03栄光の男
オルガンとハーモニカの音色が過去と現在を繋ぐようで、安らぎを与える。国民栄誉賞授与式での長嶋茂雄を見て書き始めたという詞は、世代を問わず老若男女へ送る人生の応援歌。栄光の男になれずとも、誰かと喜びを分かち合えれば最高だと歌う、三井住友銀行CMソング。
04人生の散歩道
原由子作詞&ヴォーカルによるロマンティックなスウィート・ポップ。ちょっぴり切ない“ラッタラッタラー”のフレーズや優しく元気づけてくれるような温かいメロディが、気持ちを大らかにさせる。長旅の終わりには愛しい人の手を取りたいと歌う、可愛いラヴ・ソング。