ミニ・レビュー
タンゴの底にある情念を象徴的なテキストとピアソラ渾身の音の業で濃密に表出する大作に、小松亮太率いる日本の音楽家たちが肉迫。熱く思いを集中させ、三人の本場大立者の濃密に血を感じさせる声と語りに音で渡り合う。その凝縮したエモーションが見事。震災で一旦中止となった企画の復活公演ライヴ。★
ガイドコメント
小松亮太のデビュー15周年記念アルバムで、ピアソラの最高傑作と言われる「ブエノスアイレスのマリア」のライヴ録音。初演者でアルゼンチンの国民的歌手アメリータ・バルタールが参加しているのも見逃せない。
収録曲
[Disc 1]〈第1部 PRIMERA PARTE〉
01拍手/小松亮太あいさつ
02第1場 アレバ―レ
03第2場 マリアのテーマ
04第3場 狂ったストリートオルガンへのバラード
05第4場 カリエーゴのミロンガ
06第5場 フーガと神秘 (インストゥルメンタル)
07第6場 ワルツになった詩
08第7場 罪深きトッカータ
09第8場 古代の盗賊たちのミゼレーレ
[Disc 2]〈第2部 SEGUNDA PARTE〉
01第9場 葬儀に捧げるコントラミロンガ
02第10場 夜明けのタンガータ (インストゥルメンタル)
03第11場 街路樹と煙突への手紙
04第12場 精神分析医たちのアリア
05第13場 小悪魔のロマンサ
06第14場 アレグロ・タンガービレ (インストゥルメンタル)
07第15場 受胎告知のミロンガ
08第16場 タングス・デイ (神のタンゴ)
演奏
小松亮太(BANDNEON) アメリータ・バルタール(VO) 他