ミニ・レビュー
KinKi Kidsの堂本剛によるソロ・プロジェクトで、前作に続き“shamanippon”の名を冠した一枚。佐藤タイジ、屋敷豪太、上田健司らがバックアップしているが曲はすべて本人によるオリジナルで、ダイナミックで豪快、かつ妖しさや色気も秘めた男気あるグルーヴ・ロックといったところ。
ガイドコメント
2014年2月12日リリースのアルバム。ライヴでおなじみの「I gotta take you shamanippon」やファンク・ディスコ・チューン「Ginger」、「瞬き -涙奏」などを含む、ライヴに行きたくなる楽曲が多数詰まった一枚。
収録曲
01I gotta take you shamanippon
2012年に奈良に建設した自身のライヴ・ハウス、shamanipponshipで繰り広げられたセッションから生まれた楽曲を中心に収録したアルバム『shamanippon-ロイノチノイ-』の冒頭曲。のっけからグルーヴィなサウンドにノックアウト必至だ。
02縁 (eni)-groovin'
本人と名越由貴夫、竹内朋康(ex.SUPER BUTTER DOG、マボロシなど)の3人のグルーヴィなギターにシビれる、60年代のロック・サウンドを彷彿とさせるファンキーなナンバー。クールでセクシーなヴォーカルが印象的だ。
03Clap Your Mind
ゴージャスなトランペット&トロンボーンの音色とクールなヴォーカル、グラマラスな女性コーラスにゾクゾクさせられる、大人の色香たっぷりのR&Bやファンクを取り入れたナンバー。野性味あふれるドラムの音に、思わず体が動く。
04Welcome to shamanippon-INISHIE groove
エモーショナルなキーボードの音色とノイジーなエレキ・ギターが絶妙に絡み合うインスト。時折鳴る和太鼓風のドラムや鈴の音色が厳かで、緊張感を沸き立たせる。ハイからローへ、そしてまたハイになるテンポのドラマティックな展開が印象的。
05イラミイナカハ
レゲエ調ののんびりとしたリズムとピースフルな女性コーラス、ゴキゲンなトランペット&トロンボーン&サックスの音色が心地よいナンバー。セクシーなウィスパー・ヴォイスが紡ぐ言葉は、未来への明るいメッセージだ。
06ヒトツ
エレキ・ギターのセンチメンタルな旋律と伸びやかなヴォーカルと穏やかなメロディがスムーズに溶け合う、とびっきり心地よいロッカ・バラード。人との出会いと別れについてを真摯に綴った、壮大な楽曲に仕上がっている。
07イノチトボクラ
弾むようなピアノの音色でスタートする、流麗なメロディのロッカ・バラード。“別れ”をテーマに愛は覚悟だよと語るヴォーカルは、美しく繊細でエモーショナルだ。切ない旋律を奏でるホーンと男性ヴォーカルが、よりいっそうセンチメンタルな気持ちを煽る。
08美しき日
“Beautiful day”と何度も繰り返すグルーヴィな詞を紡ぐ、セクシーなヴォーカルが冴えるミディアム・チューン。流麗なピアノの音色を基軸に、センチメンタルな旋律を奏でるホーンやささやくような女性ヴォーカルが心地よく響く。
09Ginger
かっこよく暴れるホーンの音色にノックアウトされること間違いなしの、“Ginger”と“Funkey”をキーワードにしたファンク・チューン。挑戦的な歌詞も絶妙にマッチした、パワフルな気分になれる楽曲だ。
10shamaspice
ひたすら“shamanippon”というフレーズをハイテンポのファンキー・サウンドに乗せてシャウトする、ゴキゲンなナンバー。エモーショナル&セクシーなヴォーカルと女性コーラスも、曲のノリに寄り添うようにハイテンションだ。
11shamadokafunk-謝円音頭
60年代のソウル・ミュージックを彷彿とさせるアーシーな演奏に合わせて、“shamanippon”のフレーズを繰り返す“ドカファンク”なナンバー。時にセクシー、時にアッパーと、さまざまなヴォーカルの表情が楽しめる。
12瞬 (まばた)き-涙奏 (るいそう)
アコースティック・ピアノのみのシンプルな伴奏に繊細かつ伸びやかなヴォーカルを乗せたバラード。失うことを恐れずに前へ進むことを綴った歌には、静かな情熱を感じる。穏やかで優しいピアノの音色は、すべてを包み込むようだ。