ガイドコメント
4枚目のフル・アルバム。CDショップ大賞受賞の1st『バトル アンド ロマンス』、自身初のオリコン1位の2nd『5TH DIMENSION』に続いて約3年ぶり、3rd『AMARANTHUS』と同時発売となる話題作だ。
収録曲
[Disc 1]
01個のA、始まりのZ-prologue-
3rd『AMARANTHUS』と同時リリースとなった4thアルバム『白金の夜明け』の冒頭曲。ベルの音とシンセ・ベースのハーモニーが徐々に大きくなり、アルバムのスタートを告げるプロローグへ。エコーがかかったヴォーカルは白昼夢のように幻想的でドリーミーに響く。
02桃源郷
3rdシングル「ミライボウル」の編曲も手がけたNARASAKIによる上品なシンセ・ポップ。温かみのあるシンセ・ベースが弾けるトラックの上で、森由里子が手がけたより良い未来を探そうとする前向きな歌詞を、メンバーがラップも交えて時にお茶目に、時に真摯に歌い上げている。
03白金の夜明け
エコーがかかったサイケデリックなギターとストリングスが感傷的なメロディを盛り上げる序盤から、爽快感のあるトロピカル・ハウス風の打ち込みトラックに突入。タイトル通り、夜明けのように一気に眼前が広がる展開が印象的。誰も一人なんかじゃないと励ます応援ソングだ。
04マホロバケーション
平山大介と福山整からなる作曲家チーム、Invisible mannersが作編曲を手がけたファンク・ナンバー。これでもかと強調されたスラップ・ベースがファンクネスを加速させる。間奏部で挿入されるDJの煽りも、ダンス・フロアを思わせるアレンジ。
05夢の浮世に咲いてみな
ポール・スタンレーが作曲、KISSが編曲を手がけたハードロック。印象的なギター・リフに加え、随所に琴の音も織り込まれ、メロディはキャッチーでポピュリズムにあふれる。浮世絵など日本の伝統とロック要素が組み合った“vs KISS”名義の13thシングル。
06ROCK THE BOAT
アデルやリリー・アレンらとの共演で知られるグレッグ・カースティンが提供。リズミカルなハンドクラップに併せ、セクシーにメンバーが歌い上げるダンス・チューンだ。吐息交じりのセリフなどが挿入されており、ももクロの新たな表情を楽しめる。
07希望の向こうへ
佐藤晃が作編曲を手がけたミドル・バラード。ゆったりと流れる伸びやかなストリングスとメンバーの実直な歌声が、楽曲の感動を盛り上げている。希望を持ち前に進むことの美しさを説く、メッセージ性の強い歌詞にも注目。
08カントリーローズ-時の旅人-
ORANGE RANGEのNAOTOが作詞曲を担当したエレクトロ・チューン。4つ打ちに電子音の光線が絡み、沖縄風の掛け声があり、小鼓が鳴るなどNAOTOのミクスチャー精神が全面に出ている。コミカルにも思える展開にも映える表現力はさすが、ももクロ。
09イマジネーション
清竜人が作詞作曲、編曲も手掛けた、シンセの音色がカラフルなストレンジ・ポップ。“この世の終わりは貴方と私にしたい”や“引力とは 貴方の力”など愛を綴ったエキセントリックな歌詞も、ももクロのメンバーが歌うとピュアな愛の言葉として響く。
10MOON PRIDE
一聴しただけで胸を掴む印象的なギター・リフが鳴り響く、Sound HorizonやLinked Horizonを主宰するRevoが作詞作曲を務めた一曲。卓越したメロディセンスにスリリングでシンフォニックなアレンジを加えた独特の世界観が構築されている。
11「Z」の誓い
映画『ドラゴンボールZ 復活の「F」』主題歌起用の15枚目のシングル。スラッシュ・メタルの影響を感じさせるギターがアグレッシヴに鳴り響くNARASAKI作曲のメタル・チューンで、友情や守るべきものをコミカル綴った詞は森雪之丞。
12愛を継ぐもの
Tom-H@ckによるプログレッシヴなアレンジにもメンバーはしっかりとリズムをキープし、抜群のパフォーマンスを披露。“A.D.1793”“流した涙の彼方にトリコロールの 空を見た”など歴史上の事実を歌詞に引用したりと遊び心にあふれている。
13もっ黒ニナル果て
シュガーヒル・ギャングやカーティス・ブロウなどを思わせるオールドスクールなヒップホップ・ナンバーを手がけたのは、“King Of Diggin'”ことMURO。どのメンバーもはっきりと発声の良い切れ味抜群のライミングを披露している。
14桃色空 (ピンクゾラ)
堂本剛が作詞作曲を務めた一曲。浮遊感のあるワウギターとミュートの効いた温かいホーン・セクションが印象的なR&Bナンバー。ソウルフルなコーラスとメンバーのナチュラルな歌唱のコントラストが、独特の魅力を生み出している。黒くなりすぎず、いい塩梅。
[Disc 2]〈Blu-ray〉
01マホロバケーション (Music Video)
02白金の夜明け (Documentary Music Video)
03Documentary of“白金の夜明け”