アルバム『穴空』のオープニングにして、シベリア少女鉄道の土屋亮一が台本・演出を手がけた寸劇／コント。真山りかの一人芝居を基本として進んでいくが、ほかのメンバーがおそろしくやかましい効果音を声で演じている。

ABEDON（ユニコーン）が手がけたパンク・チューン。ラモーンズを思わせるシンプルかつ攻撃的なサウンドにのせて、“俺たちゼッテーアナーキー”と連呼。“oioioi！”というコーラス含め、暴力的な力強い歌唱も見事にハマっている。

尾形回帰（HERE）が作詞作曲を手がけ、HEREのメンバーのほかキーボードにハジメタルが参加した高速ロック・チューン。春休み直前、新学年に向けて恋にモヤモヤする心情を歌っており、要所にはさまれる中山莉子のセリフ調のパートがたまらない。

たむらぱんこと田村歩美が手がけたポップ・ロック・チューン。頭からポップコーンが弾けるような瞬間から、夢ははじまる。ギター・リフを中心とした推進力のあるサウンドにのせて、明日へと向かう力をエモーショナルなメロディとともに歌い上げる。

吉澤嘉代子による楽曲で、青春ならではの“面皰（にきび）”をテーマにしたRBジャパン「クレアラシル」CM曲。面皰を気にする女心を、昭和歌謡風のキュートなサウンドに乗せて歌っているが、バックにはハマ・オカモトやピエール中野ら一流ロックプレイヤーが参加。

前山田健一が手がけたノベルティ・ソングを、メンバーチェンジに伴い改良した“その2”。メロディやアレンジは“1”とほとんど変わらず、ポップな曲調とともに各メンバーが自己紹介を繋いでいく。中山＆小林の新加入組のインパクトは絶大。

カシオトーンを駆使したサウンドメイクで知られるCASIOトルコ温泉のMTGとPKNYによるヒップホップ・チューン。エスニック風の力の抜けたトラックに乗せて、夏休みに無計画に遊びまくる姿を綴ったリリックを見事にハメていくラップスキルが秀逸。

ORANGE RANGEのRYOとシライシ紗トリが共作した8thシングル。ド派手なブラスセクションも取り入れた、トゥイスティンなロカビリー調で突き進むキラー・チューン。語感のいい言葉を連ねつつ、ギラギラな夏を歌う。

KEYTALKの首藤義勝が作詞作曲を担当、鈴木雅也の編曲によりバキバキのEDM仕様となったアッパーなパーティ・チューン。とにかくハイテンションな言葉がずらっと並んでおり、要所に煽りパートを取り入れたライヴにピッタリのナンバー。

田村歩美（たむらぱん）のペンによるロック・チューン。安本彩花の歌唱が映えるスケールの大きなメロディが満載だが、スカ・パートを巧みに配して軽やかさを演出。ナンセンスな言葉のなかに不意にドキッとさせるフレーズを飛び込ませつつ、夏の思い出を作ろうと歌いかける。

東京カニコの丸山博久が台本・演出を手がけた『穴空』中盤のインタールード。鳥の鳴く声や鐘の音をバックに風流な俳句を読み始める……が、そこはエビ中。わちゃわちゃとはしゃぎながら、自由律ともいえないほどのフリーダムな一句へと突入していく。

日清シスコ「ココナッツサブレ」キャンペーンソングとして制作された、8人組パフォーマンス・ユニット“五五七二三二〇”としてのナンバー。菅野よう子が作編曲を担当し、超トリッキーなプログレ風の展開で突き進む。呪術的な響きを持つ不思議なフレーズが印象的だ。

フジファブリックの加藤慎一が作詞作曲を担当したハートウォームなミディアム・チューン。編曲をフジファブリックが手がけ、演奏にも参加。シンセが響くドリーミーなサウンドをバックに、素直になれない胸の内を吐露する。ラストにはユニークな仕掛けも。

走らなきゃ息がとまりそう……好きで好きで仕方ない、気持ちを止めることができない恋模様を描いた杉山勝彦のペンによる青春ナンバー。ピアノのリフを中心としたキラキラのアップ・チューンで、まっすぐに歌い上げるサビの訴求力は抜群。

流麗なストリングスを配し壮大なサウンドスケープを描いた9thシングル。力強いビートを軸としたミディアム・アップで、ドラマティックなサウンドに負けない芯の強いメロディが印象的。“スーパーヒーロー”たる彼女たちの、精一杯の歌唱に胸が熱くなる。

作詞作曲・前山田健一×編曲・CMJKというタッグによるナンバー。超絶レイヴィなトラックで突き進むアッパーなテクノ・チューンだが、タイトルのとおりアンダーワールド『弐番目のタフガキ』収録曲のパロディ。ユニークな歌詞とトラックの乖離が楽しい。