ミニ・レビュー
過剰なまでに多種多彩な通奏低音の響きの上で奏でられるマグダラのマリアの物語。その劇的な情景が、17世紀イタリアの作曲家たちのそれぞれ異なる語り口でとりどりに想いを拡げる。中心はベルターリ。ほとんどなじみのない存在だが、その才清新。先達の文語的語りから口語の親密さへ一歩踏み出している。
収録曲
01「ラ・マッダレーナ」〜風の翼をはばたかせ... (序幕) (1617年、マントヴァで上演された聖劇) (モンテヴェルディ)
02「ラ・マッダレーナ」〜永遠のしずくの只中から... (1617年、マントヴァで上演された聖劇) (エッフレム)
03「ラ・マッダレーナ」〜心の泉から湧き、両目より出でたる嘆き... (1617年、マントヴァで上演された聖劇) (グイヴィッツァーニ)
04「ラ・マッダレーナ」〜幸運な魂よ、別の道をゆきなさい... (1617年、マントヴァで上演された聖劇) (エッフレム)
05「ラ・マッダレーナ」〜掃き清めよ、年を経た女たちよ... (1617年、マントヴァで上演された聖劇) (ロッシ)
063声 (と通奏低音のため)の第3ソナタ (ベルターリ)
07「ラ・マッダレーナ」 (1663年ウィーンにて上演) (ベルターリ)
08「ディアロゴとソネットさまざま」〜にがい涙 (マッツォッキ)
演奏
ニコラ・アクテン(指揮,BR,HP,テオルボ,HC) アンサンブル・スケルツィ・ムジカーリ デボラ・カシェ,アリス・フォクルール(S) ルチアーナ・マンチーニ(MS) レイナウト・ファン・メヘレン,ダーヴィド・シゲドヴァーリ(T) センケ・タムス・フライアー(BS)