ミニ・レビュー
耽り愛でるごとく情を溜めた後に、歌も響きもパッションも一気呵成と解き放って高まりを作る。静と動をくっきりと対比させ、両者が緊密に息遣いを呼応させて情動を起伏させるその身振りは率直にして衒いがない。作品のソノリティの違いを際立たせるよりも、響きに孕む情色を引き出して働きかける熱き快演!
ガイドコメント
2005年のショパン・コンクール優勝者、ブレハッチ初の室内楽。相手は各国際コンクールで上位入賞を果たした韓国のキム・ボムソリ。繊細な感性と高度な音楽性が必要とされる曲が選ばれている。
収録曲
01ヴァイオリン・ソナタ第1番イ長調op.13 (フォーレ)
02ヴァイオリン・ソナタ ト短調L.148 (ドビュッシー)
03ヴァイオリン・ソナタ ニ短調op.9 (シマノフスキ)
04夜想曲第20番嬰ハ短調 (遺作) (ショパン/ミルシテイン編)
演奏
ラファウ・ブレハッチ(P) キム・ボムソリ(VN)