[Disc 1]〈YOUR FAVORITE〉
01愛のかたまり
『F album』ではアコースティック・ヴァージョンで収録されていたナンバー。剛ってこんなに女の子の気持ちがわかるんだという詞と、それを切なく彩る光一のドラマティックなメロディ。ファンの間でも人気が高い自作曲。
02Anniversary
偶然出会い恋に落ちた女性に向けて切々と胸の内を打ち明ける純度100%のラブ・ソングは、通算20枚目のシングル・ナンバー。美しいメロディと壮大なストリングス、ふたりだけの“Anniversary”にこの曲を贈られたら女性は号泣必至。
03雪白の月
恋人との離別後に初めて幸せの意味を知ったという想いを綴ったバラード。切々と紡ぐようなヴォーカルに寄り添うピアノの音が、心の喪失感を表わしているよう。男性の繊細さを描いた詞が切ない。
04Love is...〜いつもそこに君がいたから〜
追いかけっこする2本のアコギが奏でるサウンドが、優しくうららかなスロー・ナンバー。バラードにふさわしい普遍的な愛の形を歌う、二人のハーモニーも美しい。アルバム『I album-iD-』通常盤にボーナス・トラックとして収録。
05恋涙
06ボクの背中には羽根がある
ケーナの音色が印象的なフォルクローレ・サウンド。どことなく哀愁を感じさせつつも、そこに描かれる“ボク”の想いは、限りなく愛情に満ちあふれている。彼らのヴォーカルがあたたかい風となってやさしく心をなでていく。
07硝子の少年
デビュー・シングル。作詞は松本隆、作曲は山下達郎。切ないメロディを、溜めを効かせた歌い方で繊細に聴かせながら、リズムはあくまで軽やか。少年時代の砕け散った恋を“ひび割れたビー玉”に喩えた歌詞が印象的。
08雨のMelody
09薄荷キャンディー
タイトルがいい。薄荷の匂いのする女の人って無邪気なんだけどちょっぴりオトナで……などとついつい想像してしまう。夏の終わりの涼風を運んでくるような甘いコーラスがいい。ふたりの声をじっくり味わいたいミディアム・バラード。
10月光
聴いていてドキドキするナンバーも目立つ『E album』のなかにあって、KinKi Kidsらしい切なさと優しさを含んだミディアム・ポップ・チューン。流れるようなふたりのコーラスとフェイクにも注目。
11Music of Life
作詞を堂本光一、作曲を堂本剛が担当した、社会や人間、そして自分自身の弱さを歌うナンバー。欲望が渦巻くこの世界に“目を覚ませ”と一石を投じる詞やエンディングで一転するメロディ・ラインなど、ふたり独自の世界観には脱帽。
[Disc 2]〈KOICHI'S FAVORITE〉
01Kissからはじまるミステリー
作詞は松本隆、作曲は山下達郎。囁くようなラップ調の歌いだしから、歯切れの良いメロディへと展開していく。跳ねたリズムに乗せて“君が欲しい”と繰り返され、胸の高鳴りをそのまま切り取ったかのような曲。
02Bonnie Butterfly
ボニーとクライドには明日がなかったけど、『G album』のトップを飾るこのナンバーに、彼らのポテンシャルの高さを痛烈に感じとることができる。ヴォーカル・ワーク、サウンド、コーラス、アレンジ、すべてがドラマティック。
03LOVESICK
『E album』のオープニング・チューンは、色気たっぷりのヴォーカルと厚みのあるコーラス・ワークに思わず息をのむスペシャルなR&B。Face 2 fAKEによるサウンド・デザインもハイ・クオリティ。
04Misty
真冬の浜辺に恋人と訪れた男性がふと覚えた、未来の不安を歌ったナンバー。随所で聴かれる、なにやら感覚を麻痺させるようなフルートの音が、灰色をした無機質な冬の海を想像させる。堂島孝平が詞曲を手掛けた。
05ビロードの闇
アコーディオンによるラテン風のイントロがスペインの真っ赤な太陽を想像させる、KinKi Kidsお得意のスペイン風味の大ヒット・シングル。カラッと乾いたサウンドと切ない歌詞がマッチした1曲だ。
0699%LIBERTY
07ライバル
同世代の二人が低めのトーンで“タメ年のライバル”を歌いあげる、2002年発表のナンバー。重厚な打ち込みのアレンジをバックに、攻撃的に展開するそれぞれのソロ・ヴォーカルは、決して交わらない平行線を思わせるようで刺激的だ。
08HELLO
再会した昔の恋人とそれぞれの道を歩いて行こうとあらためて決意する、切なくも前向きなミディアム・バラード。堂本光一の淡い色彩を放つソフトなヴォーカルが、甘酸っぱさを持ったアレンジと相まって胸を打つ。
09このまま手をつないで
大人と子どもの挟間の時期の、走り出した恋心を歌ったアップ・テンポのナンバー。“風の匂い”“雨の音”といった視聴覚でその場面を想像させる松本隆の詞が秀逸。凝ったコーラス・ワークも聴きどころだ。
10フラワー
レゲエ調のリズムにホーンの朗らかな響きが重なった、祝祭ムードあふれるナンバー。親しみやすいメロディが特徴的。華やかなアレンジが明日への夢や希望を感じさせ、つらい夜も一緒に越えていこうと励まされる。
11ふらいんぐ・ぴーぷる'99
堂本剛の高音ヴォイスの魅力が活かされたメロディ、ポジティヴな詞やブラスを用いた遊び心満載なアレンジが楽しい、99年発表のナンバー。弾けるだけでなく、“情緒次第で逃避しないで”というメッセージ性もあわせ持っている。
12いつも僕は恋するんだろう
堂島孝平が手掛けたミディアム・ナンバー。恋に不器用だが“これからも恋をするんだろう”という前向きさも忘れない詞世界に共感。等身大の飾らないヴォーカルが、楽曲の持つ愛らしい世界観を引き出している。
13真冬のパンセ
物悲しい真冬の情景に現れては消えるメランコリックな思いを、ドラマティックな映画のように美しく描き出したウィンター・ソング。ところどころに配されたギターやストリングス、またソロ・パート、ユニゾンの配置も曲を盛り上げるのに効果的で、表情豊かなものとなっている。
14Harmony of December
一青窈「ハナミズキ」などを手がけたマシコタツロウが作詞・曲を担当。悠久な二胡の調べと荘厳なゴスペル、透明感あふれるストリングスのハーモニーが溶け合う正統派ウィンター・ソング。響きあうふたりのコーラスは鳥肌モノだ。
[Disc 3]〈TSUYOSHI'S FAVORITE〉
01せつない恋に気づいて
02ずっと抱きしめたい
堂本剛が詞で参加したテクノ風ナンバー。“世界中が敵でも君がいれば生きていける”という圧倒的な恋愛心をスピーディなメロディに乗せて歌う。ヴォーカリストとしての可能性が開花した一曲といえる。
03Natural Thang
04Love U4 Good
アダルティで洗練されたヴォーカルを聴かせてくれる垂涎のバラード。稀代のメロディメイカー、松本良喜の手による悲しみをたたえたソフト&メロウ・チューン。サビの英詞が心にグッとくる。感情を揺さぶるサックスもステキ。
05to Heart
君への想いがあふれ出す、エモーショナルなバラード。息遣いまで聴かせる歌声から、気持ちがこぼれ落ちてくるかのようだ。ヴァイオリンの音色と情感たっぷりのサウンドに乗せて、メロディが星空に舞っていきそうな曲。
06カナシミ ブルー
良質なメロディを生み出すポップ・クリエイター、堂島孝平の手によるスリリングなポップ・チューン。疾走するギターが爽快、スピード感のあるヴォーカルが小気味いい。すべてを燃焼しきったかのようなアウトロもうまい。
07春雷
1枚の写真に写る女性を目にしたことをきっかけに、思いがけない物語が始まる。そこに理由はなくても、自分の閃きのまま行動することも“あり”なのだと教えられる。ヴォーカルの掛け合いが見事な、2005年発表の激情的なナンバー。
08君のためのうた
KinKiファンにはおなじみの周水(canna)によるスロー・バラード。シンプルかつまろやかなアコースティック・サウンドが生み出すタイム感が心地よい。ふたりのハーモニーもステキに響く。
09青の時代
TBS系ドラマ『青の時代』の主題歌。時代との関わりや人生について考えさせられる深みのある歌詞を歌ったバラード。“限られた 時間の中で 愛の意味を知る”という言葉に、曲に込められた願いや祈りを感じる。
10ひらひら
剛が作詞・作曲。ひらがなのタイトルとは対照的に、そのサウンドはジャズの彩り豊かなゴージャス感がたっぷり。歌詞には“アームストロング”って名前も出てくる。こんなふうにアレンジでも楽しめるのが、KinKiクオリティ。
11Destination
このファンキーなサウンドは、と思ったらダンス☆マンがトラック・メイクしてました。素直なヴォーカル・ディレクションで歌われるメロディは、ツボを得たJ-POPという感じで、そのコントラストが逆にソウルフル。
12Night+Flight
“夜間飛行”のタイトルよろしく、恋愛中で飛び立つかのような爽快な気持ちを歌ったナンバー。ディスコ・ビートに合わせたドライヴ感あふれるアレンジや歪んだようなギター音が、ファンキーな夜をいっそう演出してくれそうだ。
13In My Heart
雨の降る中での終わりゆく恋を歌ったバラード。“二人の明日が二つの明日になる”と歌う、その悲しいくらいに美しい二人のハーモニーが心の琴線に触れ、涙を誘う。ヴォーカルとストリングスの音の融合もまさに絶品。
14KinKi Kids forever (English version)
森永チョコレート「ダース」のCMにも起用されたナンバーの英語ヴァージョン。シンプルなアレンジゆえにヴォーカルが何といってもメイン。コーラス・デュオとしての新しい側面を感じさせる一曲だ。