ミニ・レビュー
『冬のソナタ』の挿入歌「My Memory」(a cappella version)や、『夏の香り』の主題歌「秘密」など、お馴染みの楽曲も収録。透き通るような美しい歌声が、まるで天使の踊りのように盤上から響き渡っていく。あえて珠玉の……と言いたくなるラブ・ソング集。
ガイドコメント
『冬のソナタ』の主題歌で人気を得た韓国人シンガー・Ryuの、2006年11月発表のアルバム。既発シングル曲のほか、ブラック・フィーリングを前面に出したR&Bナンバーを中心に収録。大人の雰囲気に満ちた仕上がりとなっている。
収録曲
01群星
夜が明ける東の空へ飛ぶ鳥の姿が美しく希望のようにも思える……。叙景的なリリックが哀愁漂うメロディに重なる3拍子のバラード・ナンバー。静かに響くナイロン・ギターの音色が、控えめでありながらも心にじわじわとしみこんでくるようだ。
02Let me get your love
Ryuのいつもの柔らかくか弱いイメージから一転、セクシーで男らしい面が全面に押し出されたスタイリッシュなR&Bナンバー。流暢な英語の発音にも驚かされる、Ryuの新しい一面がたくさん発見できる1曲。
0317月のカレンダー
別れて1年半後にまた訪れたあなたの誕生日。カレンダーを眺めながら思い出したあなたの姿……。Ryuが自ら作詞作曲した、別れを迎えた女性の、切ない女心が繊細に描かれているスロー・バラード・ナンバー。
04Dream Lover
「バラードだけじゃない」。アーティスト、Ryuを実感させてくれる、甘さよりもクールな感覚が際立つヒップホップ系R&Bナンバー。Ryuのささやきからはじまるイントロが、ムーディな大人の世界に引き込んでくれる。
05イルミネーション
ピアノと静かにリズムを打つパーカッション、そこに少しずつ重なっていくストリングス。美しく流れる旋律が心を安らかにしてくれるスロー・ジャズ・ナンバー。目をつぶると、そこには冬の夜に輝くイルミネーションが広がる、そんな雰囲気を携えた曲だ。
06秘密 (ピミル)
TBS韓流ドラマ『夏の香り』挿入歌のア・カペラ・ヴァージョン。女性に一目ぼれした青年が告白を決意するまでの感情を綴ったリリックと、その胸の高鳴りを表わすように速く打ち込まれたリズムがクロスして、さらにドキドキ感を増加させていく。
07My Memory (a cappella version)
Ryuの出世作となった『冬のソナタ』挿入歌として有名な楽曲が、ア・カペラ・ヴァージョンで生まれ変わった。その甘い声を聴いているだけで、ドラマが描く切なさを思い出して、目元がじんわりときてしまう人も多いはずだ。
08Snow Lake
白い雪景色の中で赤々と燃える愛の火。押し殺そうとしながらも思いどおりにならない感情があふれ出て……。そんなコントラストが見え隠れするマイナー調バラード。しっとり聴かせる大人のRyuを感じられるナンバーだ。
09Believe
Ryuの音楽の原点であるというR&Bを基調に、アジア的な旋律や楽器の音色を加えた異色のナンバー。Ryuが一人で行なったというコーラスや流れるようなメロディ・ラインを聴くと、一人バックストリート・ボーイズ? といえる完成度の高さだ。
10Never mind
Ryuがブラック・ミュージックに挑戦。お坊ちゃまイメージの強いRyuが、クールでシンプル、ちょい悪な若者ライフを挑発的なヴォイスで代弁した異色のナンバー。彼のシンガー・ソングライターとしての才能を実感できる作品といえる。
11聞こえない告白
オーケストラによるメロディとRyuのスウィート・ヴォイスが、壮大なイメージを作り出すミディアム・バラード。サビの初めを飾る「サランハンダゴ(愛している)」という韓国語によるヴォーカルがオシャレなナンバー。
12nobody knows
メイン・ヴォーカルにフェイク+コーラスを一人で重ねるなど、独特の世界を作り上げるセンスが光るナンバー。美しい詞とメロディを実力ある歌唱力で演じ、より壮大な仕上がりに。歌世界に自然と同化してしまうような心地よさを与えてくれる。
13国際結婚 (Delicious-Mambo mix)
歌詞の中にさりげなく埋め込まれた韓国語の「サランヘヨ(愛してる)」の言葉。作詞を担当したRyuが日本のファンに希望を与える(?)ような、遊び心あふれるタイトルとメッセージが魅力のポップ・ナンバー。